ビジネスメールで迷う「と思います/考えます/存じます」の正しい使い分け方

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敬語・丁寧表現
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ビジネスメールで「と思います」「と考えます」「と存じます」の使い分けに悩んだことはありませんか。

実は、これらの表現の使い方一つで、ビジネス文書の印象が大きく変わります。

特に取引先とのやり取りや企画書の提出など、重要な場面では適切な表現の選択が成否を分けることも。

この記事では、シーン別の具体例と実践的なテンプレートで、迷わない使い分け方をご紹介します。

この記事でわかること

  • 基本的な「と思います/考えます/存じます」表現の使い分けルール
  • シーン別の適切な表現選択方法
  • 上司・クライアント別の使用例
  • よくある失敗パターンと対処法
  • 実務で即使えるテンプレート集

メールや文書で適切な表現が選べないと、ビジネスでの印象が大きく下がってしまいます。

この記事で、状況に応じた正しい使い分けを身につけましょう。

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  1. すぐに使える「と思います・考えます・存じます」例文集
    1. 社内メール向け例文
    2. 社外メール向け例文
    3. 上司・先輩向け例文
  2. シーン別「と思います・考えます・存じます」の使い方
    1. 社内会議・打ち合わせでの使い分け
    2. クライアントとの商談での使い分け
    3. フォーマルな文書での使い分け
  3. 基本的な使い分けの3つのルール
    1. 丁寧さのレベルによる使い分け
    2. 相手の立場による使い分け
    3. 文章の種類による使い分け
  4. 「と思います・考えます・存じます」の使い分けポイント
    1. 「と思います」使用の基本ルール
    2. 「と考えます」使用の基本ルール
    3. 「と存じます」使用の基本ルール
  5. 見落としがちな使い分けのコツ
    1. 文末表現の組み合わせ方
    2. 敬語レベルとの整合性
    3. NG例と改善ポイント
  6. 状況別NG例と対処法
    1. 社内コミュニケーションでの失敗例
    2. 取引先とのやり取りでの失敗例
    3. 公式文書での失敗例
  7. まとめ:「と思います・考えます・存じます」使い分けの基本ポイント
  8. よくある質問(FAQ)
    1. Q1:メールの件名で使うべき表現は?
    2. Q2:クライアントへの謝罪時の正しい表現は?
    3. Q3:「と考えております」と「と存じます」の使い分けは?
    4. Q4:文中と文末で表現を変えても良いか?
    5. Q5:プレゼン資料での適切な表現は?
    6. Q6:英語メールの「I think」との使い分けは?
    7. Q7:部下からの提案時の表現は?
    8. Q8:行内メールでの使い分けのルールは?

すぐに使える「と思います・考えます・存じます」例文集

ビジネスシーンで即活用できる例文をご用意しました。

相手や状況に応じた使い分けのポイントも解説していますので、自分のケースに近い例文を参考に、適切な表現を選択してください。

社内メール向け例文

社内メールでは、相手との関係性や案件の重要度によって使い分けが必要です。

特に上司や他部署とのやり取りでは、適度な丁寧さを保ちながら、明確な意思表示が求められます。

■一般社員同士の場合
「企画書の修正が必要だと思います」
「来週の会議は15時からが良いと思います」

■上司・先輩向け
「ご提案の件について、以下の方法が効果的かと考えます」
「スケジュールの見直しが必要かと存じます」

■他部署向け
「データの共有方法について、以下の形式が最適かと考えております」
「予算の再検討が必要かと思われます」

社内といえども、公式な文書や重要な提案の場合は、「と考えます」を基本とし、状況に応じて「と存じます」を使用するのがベストです。

社外メール向け例文

取引先や顧客とのメールでは、適切な敬語と丁寧な表現が不可欠です。

特にクライアントとの初回のやり取りや重要な提案の際は、より丁寧な表現を選択する必要があります。

■新規取引先向け
「ご提案書の内容について、以下の通りかと存じます」
「納期は来週末までが可能かと存じております」

■既存クライアント向け
「修正案について、このような形でいかがかと存じます」
「追加予算は〇〇円程度必要かと考えております」

■謝罪時の表現
「ご迷惑をおかけし、大変申し訳なく存じます」
「今後このようなことのないよう、改善策を検討させていただきたく存じます」

社外向けでは「と思います」は避け、基本的に「と存じます」を使用します。

ただし、長期取引のクライアントには状況に応じて「と考えております」も使用可能です。

上司・先輩向け例文

上司や先輩への報告・提案では、適度な敬意を示しながら、自分の意見をしっかりと伝えることが重要です。

過度に謙虚すぎる表現は避け、建設的な提案を心がけます。

■企画提案時
「本件について、次のような対応が効果的かと考えております」
「予算配分は以下の通りが最適かと存じます」

■報告・相談時
「進捗について、以下の課題があるかと考えます」
「スケジュールの見直しが必要かと存じております」

■改善提案時
「既存の方法について、このような改善案はいかがかと考えております」
「新しいアプローチを検討させていただきたく存じます」

部長以上の役職者には「と存じます」を基本とし、課長級には「と考えております」を使用するのが一般的です。

ただし、日常的なやり取りでは「と考えます」も適切です。

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シーン別「と思います・考えます・存じます」の使い方

ビジネスシーンによって求められる丁寧さのレベルは異なります。

以下、具体的な場面ごとの適切な使い分けを解説します。

社内会議・打ち合わせでの使い分け

会議や打ち合わせでは、参加者の役職や会議の性質に応じた使い分けが必要です。

特に複数の部署が参加する会議では、より丁寧な表現を意識します。

■部内会議
「次の施策について説明したいと思います」
「コスト削減が必要だと考えています」

■役員会議
「第3四半期の見通しについてご説明させていただきたく存じます」
「新規事業の展開について、以下のように考えております」

会議の冒頭や結論部分では、より丁寧な表現を使用し、議論の途中ではやや砕けた表現も可能です。

クライアントとの商談での使い分け

商談では、提案内容の確実性や自信の程度によって表現を使い分けます。

特に初回商談や重要な契約交渉では、より慎重な表現選択が求められます。

■初回商談・提案時
「弊社のサービスについて、ご説明させていただきたく存じます」
「貴社のご要望に、このような形で対応可能かと存じます」

■価格交渉時
「コストについて、以下の範囲で調整可能かと考えております」
「追加対応は別途費用が発生するかと存じます」

■契約条件の確認時
「契約書の内容について、以下の修正をご提案させていただきたく存じます」
「納期については、このようなスケジュールを想定しております」

商談では基本的に「と思います」は使用を避け、「と存じます」「と考えております」を基本とします。

フォーマルな文書での使い分け

企画書や報告書など、正式な文書では一貫した表現の使用が重要です。

特に社外向け文書では、適切な敬意を示す表現を選択します。

■企画書・提案書
「本企画により、以下の効果が期待できるものと存じます」
「投資対効果について、下記の通り試算させていただいております」

■報告書
「調査結果から、以下の課題が明らかになったと考えております」
「改善に向けて、次の施策を実施したく存じます」

■稟議書
「本件の必要性について、下記の通りまとめさせていただきました」
「予算執行について、ご承認いただきたく存じます」

フォーマルな文書では、文末表現を統一し、「と存じます」「と考えております」を基本とします。

基本的な使い分けの3つのルール

形式的な使い分けだけでなく、本質的な違いを理解することで、より適切な表現選択が可能になります。

丁寧さのレベルによる使い分け

3つの表現には明確な丁寧さの段階があります。

「と思います」が最も基本的で、「と考えます」は知的な印象を与え、「と存じます」は最も丁寧な表現となります。

■丁寧さレベル別の特徴
【と思います】
・カジュアルな印象
・日常的なコミュニケーション向け

【と考えます】
・ビジネスライクな印象
・提案や報告での標準的表現

【と存じます】
・最も丁寧な印象
・公式な場面での使用に適切

基本は場面に応じて上記の使い分けですが、同一文書内では表現を統一することも重要です。

相手の立場による使い分け

相手の役職や関係性によって適切な表現は変化します。

社内外の関係性を正しく把握し、適切な敬意を示す表現を選びましょう。

■社内での使い分け
同僚・後輩:「と思います」
上司(課長級):「と考えます」
役員:「と存じます」

■社外での使い分け
既存取引先:「と考えております」
新規取引先:「と存じます」
公的機関:「と存じます」

長期的な取引関係がある場合でも、公式な文書や重要な提案時は「と存じます」を使用します。

文章の種類による使い分け

文書の性質や目的によって、適切な表現は異なります。

フォーマルな文書ほど丁寧な表現を選択します。

■基本方針
メール・チャット:目的に応じて使い分け
企画書・提案書:「と考えております」基本
契約関連文書:「と存じます」必須

■具体的な使い分け例
依頼文書:「ご検討いただきたく存じます」
謝罪文書:「申し訳なく存じます」
報告文書:「以下の通りかと存じます」

緊急性の高い連絡や簡易な報告では、過度に丁寧な表現を避け、明快さを優先します。

「と思います・考えます・存じます」の使い分けポイント

それぞれの表現には、使用すべき場面と避けるべき場面があります。

基本ルールを押さえることで、適切な使い分けが可能になります。

「と思います」使用の基本ルール

最も基本的な表現である「と思います」は、使用を誤ると不適切な印象を与える可能性があります。

■適切な使用場面
・社内の日常的な会話
・同僚間の軽微な報告
・個人的な意見表明時

■避けるべき場面
・重要な企画提案時
・クライアントとの商談
・正式な文書作成時

「と思います」は気軽さを表現できる反面、不確実性や準備不足の印象も与えかねません。

「と考えます」使用の基本ルール

「と考えます」は、ビジネスの標準的な表現として広く使用されます。

論理的で、かつ適度な丁寧さを示せる表現です。

■最適な使用場面
・企画書での提案内容
・部門間の正式な連絡
・社内プレゼンテーション

■使用時の注意点
・「と考えております」でより丁寧に
・重要度に応じて使い分け
・文末は「~たく考えております」も有効

「と考えます」は、「と思います」より公式で、「と存じます」より親しみやすい中間的な表現として活用できます。

「と存じます」使用の基本ルール

最も丁寧な表現である「と存じます」は、使用場面を適切に選ぶことが重要です。

使いすぎると堅苦しい印象を与える可能性があります。

■必須の使用場面
・役員への報告書
・新規取引先との商談
・謝罪文書作成時
・公的機関への提出書類

■表現のバリエーション
・「~させていただきたく存じます」
・「~かと存じております」
・「~と存じ上げます」(最高位の敬意)

「と存じます」は最も丁寧ですが、使用過多は逆効果です。

重要度の高い場面に限定して使用しましょう。

見落としがちな使い分けのコツ

表現の使い分けには、文脈や組み合わせの観点も重要です。

文末表現の組み合わせ方

敬語レベルに合わせた文末表現の組み合わせが、文章の一貫性を保ちます。

■基本パターン
と思います → 「検討します」「確認します」
と考えます → 「検討させていただきます」
と存じます → 「検討させていただきたく存じます」

■避けるべき組み合わせ
×「拝見させていただきたいと思います」
○「拝見させていただきたく存じます」

文末表現は前後の敬語レベルと統一します。

敬語レベルとの整合性

敬語のレベルと文末表現は一貫させる必要があります。

不適切な組み合わせは、文章全体の印象を損ねます。

■適切な組み合わせ例
通常:「確認したいと思います」
丁寧:「確認させていただきたく考えております」
最高:「確認させていただきたく存じます」

■表現の統一化
・同一文書内では敬語レベルを統一
・段落ごとの一貫性を保持
・文書の性質に応じたレベル選択

特に社外向け文書では、一貫した敬語レベルの維持が重要です。

NG例と改善ポイント

適切な表現の使い分けができていないケースを確認し、改善方法を理解しましょう。

■NG例と修正案
NG:「ご確認いただけたらと思います」
○:「ご確認いただけますと幸甚に存じます」

NG:「検討させていただきたいと思います」
○:「検討させていただきたく存じます」

NG:「承知いたしましたと存じます」
○:「承知いたしました」

特に謝罪や依頼の場面では、敬語と文末表現の不適切な組み合わせに注意が必要です。

状況別NG例と対処法

典型的な失敗例を状況別に確認し、適切な対応方法を学びます。

社内コミュニケーションでの失敗例

社内でも立場や状況に応じた使い分けが必要です。

■役員会議での失敗
NG:「次の戦略について説明したいと思います」
○:「次の戦略についてご説明させていただきたく存じます」

■部長への報告
NG:「結果は良好だと思います」
○:「結果は良好であると考えております」

重要な会議や上位者への報告では、より丁寧な表現を選択します。

取引先とのやり取りでの失敗例

取引先との信頼関係を損なわないよう、適切な敬意を示す表現が不可欠です。

■新規取引先への提案時
NG:「こちらの商品が良いと考えます」
○:「こちらの商品がご要望に適していると存じます」

■価格交渉時
NG:「値引きは難しいと思います」
○:「誠に恐縮ではございますが、現状の価格にてご検討いただきたく存じます」

■契約更新時
NG:「継続をお願いしたいと思います」
○:「お取引の継続をお願い申し上げたく存じます」

特に重要な商談や契約関連では、慎重な表現選択が必要です。

公式文書での失敗例

公式文書では表現の一貫性と適切な敬意レベルの維持が必須です。

■企画書での失敗
NG:「市場規模は拡大すると思います」
○:「市場規模は今後も拡大するものと考えております」

■稟議書での失敗
NG:「予算の承認をお願いしたいと考えます」
○:「予算のご承認をいただきたく存じます」

■報告書での失敗
NG:「以下の通りだと思います」
○:「以下の通りとなっております」

公式文書では、「と思います」は使用を避け、文書全体で一貫した丁寧さを保ちます。

まとめ:「と思います・考えます・存じます」使い分けの基本ポイント

ビジネスでの「と思います」「と考えます」「と存じます」の使い分けは、相手との関係性、文書の種類、状況の重要度によって決定します。

基本ルールとして

  • 「と思います」は社内の日常的なコミュニケーション
  • 「と考えます」は公式な社内文書や既存取引先向け
  • 「と存じます」は新規取引先や重要な公式文書に使用

特に重要な3つのポイント

  1. 文書内での表現の一貫性を保つ
  2. 敬語レベルと文末表現を合わせる
  3. 重要度に応じて適切な表現を選択する

これらの使い分けを意識することで、ビジネスコミュニケーションの質が向上し、より円滑な人間関係の構築が可能になります。

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よくある質問(FAQ)

「と思います・考えます・存じます」の使い分けについて、実務でよく挙がる疑問とその回答をまとめました。

Q1:メールの件名で使うべき表現は?

A:件名では「と思います」などは使用せず、簡潔に用件のみを記載します。

例:「○月期決算資料の送付」

Q2:クライアントへの謝罪時の正しい表現は?

A:「申し訳なく存じます」を基本とし、「深くお詫び申し上げます」と組み合わせます。

Q3:「と考えております」と「と存じます」の使い分けは?

A:「と考えております」は社内や既存取引先向け、「と存じます」は新規取引先や公式文書向けです。

Q4:文中と文末で表現を変えても良いか?

A:同一文書内では統一が基本です。

特に公式文書では一貫性を保ちます。

Q5:プレゼン資料での適切な表現は?

A:口頭発表用は「と考えております」、提出用資料は「と存じます」が基本です。

Q6:英語メールの「I think」との使い分けは?

A:英語の「I think」は「と思います」より幅広く使用可能です。

日本語ほど厳密な使い分けは不要です。

Q7:部下からの提案時の表現は?

A:「と考えております」を基本とし、重要案件は「と存じます」を使用します。

Q8:行内メールでの使い分けのルールは?

A:同部署内は「と思います」、他部署は「と考えます」、役員宛は「と存じます」を基本とします。

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