12月中旬(11〜20日)は、寒さが一段と厳しくなり、冬至・年末進行・繁忙期のピーク といったビジネス特有の季節感が強まる時期です。
社外向けメールやビジネス文書では、この時期ならではの
- 厳しい寒さへの気遣い
- 年末の慌ただしさへの配慮
- 感謝や締めの雰囲気
を添えることで、より丁寧で信頼感のある書き出しになります。
この記事では、12月中旬に最も使いやすい時候語、注意点、用途別の書き出し文、文例10選まで総合的にまとめました。
12月中旬(11〜20日)の季節感とビジネス状況
気候:厳寒・寒冷
- 朝夕だけでなく、日中も寒さが厳しくなる
- 北風が強まり、冬本番の雰囲気
行事:冬至(12月22日頃)
- 12月中旬の大きな季節区切り
- 冬至に触れた挨拶は 中旬〜下旬 が自然
ビジネス:年末進行のピーク
- 年内納期の確定
- 年末業務の調整
- 最終稼働の確認
- 企業全体が“締めモード”
書き出しのポイント
- 寒さ → やや強めの表現(厳寒・寒冷)が自然
- 忙しさ → 過度には触れない(気遣いを添えるのが正解)
- 冬至 → 12/15以降は触れてOK
- 感謝 → 年末に向けて一言加えると上品
12月中旬のビジネス向け時候語(使い分け表)
| 時候語 | 使用できる時期 | ニュアンス | 備考 |
|---|---|---|---|
| 厳寒の候 | 12/10〜1月 | 寒さが最も深まる頃 | ビジネスの定番 |
| 寒冷の候 | 12/10〜1月 | 寒さが強まる | 無難で使いやすい |
| 冬至の候 | 12/15〜25 | 冬至の時期の季節感 | 中旬の最適語 |
| 師走の候 | 12/1〜31 | 年末の忙しさ | 汎用性抜群 |
【注意】使わないほうがよい表現
✔ 「初冬の候」
→ 中旬では少し遅い。上旬で使い切りが自然。
✔ 「向寒の候」
→ 中旬前には使えるが、下旬との境界が曖昧。
できれば「寒冷」「厳寒」を優先。
12月中旬ビジネスの注意点(よくあるミスと対策)
① 冬至のタイミングに注意
冬至は22日前後 → 12/15〜20頃からが自然。
② 忙しさを“押し付ける”表現はNG
例:
✖「お忙しいところ恐縮ですが」
→ 多用しすぎると失礼になる場合あり
おすすめ:
◯「ご多忙の折恐縮ではございますが」
③ 「寒さ」の表現を強めに
上旬=冷え込み
中旬=寒さが厳しい/冬本番
→ 季節の表現をワンランク強めると自然。
④ 感謝の一行を入れると完成度UP
特に中旬は「年末」の雰囲気を匂わせると評価が高い。
用途別(シーン別)12月中旬の書き出し文例
① 年内納期の確認メール
- 寒冷の候、年内の納期につきましてご確認をお願い申し上げます。
- 厳寒の候、何かと慌ただしい時期ではございますが、どうぞよろしくご協力のほどお願い申し上げます。
② 年末スケジュール案内メール
- 冬至を迎える頃となり、いっそう寒さが厳しくなってまいりました。平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
- 寒気深まる折、年末の営業日程につきましてご案内申し上げます。
③ 年末打ち合わせ・調整依頼
- 厳寒の候、年末に向けたお打ち合わせにつきましてご相談申し上げます。
- 冬至の候、引き続きご高配を賜りますようお願い申し上げます。
④ お礼メール(訪問・商談後)
- 寒冷の候、先日はご多忙の中お時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
- 厳寒の候、ご丁寧なご対応に心より御礼申し上げます。
12月中旬の時候の挨拶【文例10選】
一般ビジネス向け(5例)
- 寒気厳しき折、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 冬至を迎える頃となりましたが、皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。
- 冬の訪れがいよいよ濃く感じられる季節となりました。平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
- 年末進行が慌ただしい時期となりましたが、皆様におかれましては変わらずご健勝のことと存じます。
- 寒さが日ごとに厳しさを増しております。引き続きのご高配をお願い申し上げます。
やや格式高い場面向け(5例)
- 厳寒の候、貴社におかれましてはいよいよご隆盛のことと拝察いたします。
- 冬至の候、平素より賜っておりますご厚情に心より深謝申し上げます。
- 寒冷の候、皆様にはいよいよご清祥のこととお喜び申し上げます。
- 年末のご多忙の折、格別のご高配にあずかり厚く御礼申し上げます。
- 寒気日増しに加わる時節、貴社のさらなるご発展をお祈り申し上げます。
メールとハガキの使い分け(12月中旬版)
📧 メール向け(簡潔)
- 寒さが厳しくなってまいりましたが、変わらぬご支援に心より御礼申し上げます。
- 年末のお忙しい折、引き続きよろしくお願い申し上げます。
📮 はがき向け(格式高め)
- 厳寒の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
- 冬至の候、平素よりのご厚情に篤く感謝申し上げます。
まとめ
12月中旬は冬本番の寒さと年末進行が重なる、一年でも特にビジネス色の強い季節です。
- 冬至
- 厳寒・寒冷
- 年末のご多忙への配慮
- 感謝の一行
これらをバランスよく添えることで、どんな社外文書でも上品で丁寧な印象になります。
