ビジネス敬語の完全ガイド|尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分け術

スポンサーリンク
\社会人に求められる〇〇の基本が満載/

ビジネスマナー全般を書籍でまず理解したい人にお勧めの一冊

/社会人として必要なビジネスマナーのすべてを図解で紹介\

ビジネスシーンで適切な敬語を使いこなせるかどうかは、あなたのプロフェッショナリズムを示す重要な指標です。

「させていただきます」と「いたします」の違いは何か、「ご確認いただけますか」は正しいのか、日常的に悩むことも多いのではないでしょうか。

本記事では、敬語の基本的な種類と正しい使い分け方について、実践的なビジネスシーンに焦点を当てて解説します。

この記事を読めば、メールや会議、プレゼンなど様々な場面で自信を持って適切な敬語表現ができるようになります。

この記事でわかること

  • 敬語の3種類(尊敬語・謙譲語・丁寧語)の基本的な違い
  • ビジネスシーンで使える正しい敬語表現の具体例
  • よくある敬語の間違いとその修正方法
  • シーン別の適切な敬語の使い分け方
  • 敬語を使う際の基本原則とチェックポイント

敬語は複雑に思えますが、基本的なルールを理解すれば誰でも適切に使いこなせるようになります。

この記事を参考に、ビジネスコミュニケーションのレベルアップを目指しましょう。

スポンサーリンク
  1. 敬語の3つの種類
    1. 間違いやすいポイント
    2. 具体例
  2. 尊敬語 – 相手や第三者の行為を高める
    1. 尊敬語の基本的な形
    2. ビジネスでよく使う尊敬語表現
    3. 間違いやすいポイント
    4. 具体例:メール表現での尊敬語
  3. 謙譲語 – 自分の行為を低める
    1. 謙譲語の基本的な形
    2. ビジネスでよく使う謙譲語表現
    3. 間違いやすいポイント
    4. 具体例:ビジネスメールでの謙譲語
  4. 丁寧語 – 全体の表現を丁寧にする
    1. 丁寧語の基本的な形
    2. ビジネスでよく使う丁寧な表現
    3. 間違いやすいポイント
    4. 具体例:丁寧なビジネスメール
  5. ビジネスシーンでよく使われる敬語表現
    1. 社内コミュニケーションでの敬語表現
    2. 取引先とのコミュニケーションでの敬語表現
    3. 間違いやすいポイント
    4. 具体例:敬語を使った電話応対
  6. 敬語の間違いやすいポイントと修正例
    1. 二重敬語の間違い
    2. 尊敬語と謙譲語の混同
    3. 敬語の過剰使用・不適切な使用
    4. 具体例:敬語の修正例(メール)
  7. シーン別・状況別の敬語の使い分け
    1. 社内コミュニケーションでの敬語の使い分け
    2. メールでの敬語の使い分け
    3. 会議・プレゼンでの敬語
    4. 間違いやすいポイント
    5. 具体例:シーン別敬語表現
  8. まとめ:敬語マスターへの道
  9. よくある質問(FAQ)
    1. Q1: 「させていただく」の使い過ぎは問題ありますか?
    2. Q2: メールの結びの「よろしくお願いします」と「よろしくお願いいたします」、どちらが正しいですか?
    3. Q3: 「ご確認のほど、よろしくお願いします」の「のほど」はどういう意味ですか?
    4. Q4: 「お気軽にお問い合わせください」は正しい敬語ですか?
    5. Q5: 「弊社」「貴社」「御社」の違いは何ですか?
    6. Q6: 「ご連絡します」と「ご連絡いたします」はどちらが正しいですか?

敬語の3つの種類

敬語は大きく分けて3種類あり、それぞれ異なる役割と使用場面があります。

まずは基本から理解しましょう。

敬語の種類目的主な使用場面基本形成パターン
尊敬語相手や第三者の行為を高める上司や顧客の行動について話す場合「お/ご~になる」「~れる/られる」など
謙譲語自分や自社の行為を控えめに表現自分の行動を相手に伝える場合「お/ご~する」「~させていただく」など
丁寧語文全体を丁寧な表現にするすべてのビジネスコミュニケーション「です」「ます」など

それでは、それぞれの敬語について詳しく見ていきましょう。

間違いやすいポイント

  • 尊敬語と謙譲語を混同してしまう
  • 自分の行動に尊敬語を使ってしまう
  • 相手の行動に謙譲語を使ってしまう

具体例

「田中部長は会議に参加します」という文を3種類の敬語で表現すると

  • 尊敬語:「田中部長は会議にご参加になります
  • 謙譲語:「田中部長に会議にご参加いただきます
  • 丁寧語:「田中部長は会議に参加します」(「参加する」→「参加します」)
スポンサーリンク

尊敬語 – 相手や第三者の行為を高める

尊敬語は、相手や話題に上がる第三者(上司や顧客など)の行動や状態を高めて表現する敬語です。

相手を立てる表現で、相手への敬意を示します。

尊敬語を使う場面では、「相手の行動を高める」という意識が重要です。

尊敬語の基本的な形

一般的な尊敬語の形成パターンは以下の通りです

  1. 「お/ご~になる」形式
    • 行く → お越しになる
    • 食べる → お召し上がりになる
    • 利用する → ご利用になる
  2. 「~れる/られる」形式
    • 書く → 書かれる
    • 説明する → 説明される
    • 確認する → 確認される
  3. 特別な尊敬語(動詞が完全に変化)
    • 言う → おっしゃる
    • 見る → ご覧になる
    • する → なさる
    • 来る → いらっしゃる
    • いる → いらっしゃる

ビジネスでよく使う尊敬語表現

一般動詞尊敬語使用例(ビジネス文脈)
言うおっしゃる「部長がおっしゃった通り、このプロジェクトは重要です」
見るご覧になる「添付資料をご覧になってからご回答ください」
知るご存知だ「ご存知かもしれませんが、新システムは来月から稼働します」
考えるお考えになる「その件についてどのようにお考えになりますか?」
使うご使用になる「社長はいつもこのソフトウェアをご使用になっています」

間違いやすいポイント

間違い: 「社長は会議室にいらしてます
正しい: 「社長は会議室にいらっしゃいます

間違い: 「お客様が言われました
正しい: 「お客様がおっしゃいました

間違い: 「部長は何時に来られますか
正しい: 「部長は何時にいらっしゃいますか

具体例:メール表現での尊敬語

件名:ご質問への回答について

佐藤様

先日いただいたご質問について、調査結果をご連絡いたします。

佐藤様がおっしゃった通り、システムの不具合が確認されました。
ご指摘くださった箇所を修正いたしましたので、再度ご確認いただけますと幸いです。

また、ご不明点があれば、お知らせください。

以上、よろしくお願いいたします。
スポンサーリンク

謙譲語 – 自分の行為を低める

謙譲語は、自分や自社の行動を控えめに表現することで、間接的に相手への敬意を示す敬語です。

自分を低めることで相対的に相手を立てる表現方法です。

謙譲語は主に「自分(自社)→相手(他社)」という方向性の行動を表現する際に使用します。

謙譲語の基本的な形

謙譲語の主な形成パターンは以下の通りです

  1. 「お/ご~する」「お/ご~いたす」形式
    • 伝える → お伝えする/お伝えいたす
    • 聞く → お聞きする/お聞きいたす
    • 願う → お願いする/お願いいたす
  2. 「~させていただく」形式
    • 確認する → 確認させていただく
    • 説明する → 説明させていただく
    • 連絡する → 連絡させていただく
  3. 特別な謙譲語(動詞が完全に変化)
    • 言う → 申し上げる
    • 行く・来る → 伺う
    • 知る → 存じる
    • 見る → 拝見する
    • もらう → いただく
    • あげる → 差し上げる

ビジネスでよく使う謙譲語表現

一般動詞謙譲語使用例(ビジネス文脈)
言う申し上げる「詳細は後ほど改めて申し上げます」
見る拝見する「お送りいただいた資料を拝見しました」
聞く承る「ご要望を承りました」
知る存じる「その件については存じておりません」
行く・来る伺う「明日、貴社に伺います」
会うお目にかかる「先日はお目にかかりありがとうございました」

間違いやすいポイント

間違い: 「私が拝見させていただきます
正しい: 「私が拝見します」(二重敬語になっている)

間違い: 「資料をお送りしてもらいました
正しい: 「資料をお送りいただきました

間違い: 「お客様に伺います」(お客様が行く意味になる)
正しい: 「お客様にお聞きします

具体例:ビジネスメールでの謙譲語

件名:打ち合わせのお願い

山田様

いつもお世話になっております。

先日お話しした新プロジェクトについて、詳細をご説明させていただきたく、
お打ち合わせのお時間をいただけないでしょうか。

下記の日程でご都合はいかがでしょうか。
・5月10日(月)15:00~
・5月12日(水)10:00~

ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
スポンサーリンク

丁寧語 – 全体の表現を丁寧にする

丁寧語は、文末などに使われ、文全体を丁寧な印象にする敬語です。

基本的なビジネスコミュニケーションにおいて、最低限必要な敬語と言えます。

丁寧語は相手を直接敬うというよりも、話し方や文章の調子を丁寧にするものです。

丁寧語の基本的な形

丁寧語の主な形式は以下の通りです

  1. 「です・ます」形式
    • 行く → 行きます
    • 本だ → 本です
    • 美しい → 美しいです
  2. 丁寧な表現を加える
    • よろしく → よろしくお願いします
    • すみません → 恐れ入ります
    • ありがとう → ありがとうございます

ビジネスでよく使う丁寧な表現

カジュアル表現丁寧な表現使用例(ビジネス文脈)
すみません恐れ入ります「恐れ入りますが、再度ご確認をお願いできますか」
ありがとうありがとうございます「ご協力いただきありがとうございます」
わかった承知しました「ご指示の件、承知しました」
いいよよろしいです「その方法でよろしいです」
また連絡する改めてご連絡いたします「詳細が確定次第、改めてご連絡いたします」

間違いやすいポイント

間違い: 「資料を送ったから、確認して
正しい: 「資料をお送りしましたので、ご確認ください

間違い: 「明日、会議だから、準備して
正しい: 「明日、会議がございますので、ご準備をお願いいたします

間違い: 「質問があれば教えて
正しい: 「ご質問がございましたら、お知らせください

具体例:丁寧なビジネスメール

件名:会議日程変更のお知らせ

プロジェクトメンバーの皆様

お疲れ様です。

明日予定しておりました定例会議ですが、
会議室の都合により、時間を10:00から14:00に変更させていただきます。

ご予定の調整をお願いいたします。
ご不便をおかけし、大変申し訳ございません。

何かご質問等ございましたら、お知らせください。
スポンサーリンク

ビジネスシーンでよく使われる敬語表現

ビジネスシーンでは様々な状況で敬語を使う機会があります。

ここでは、特によく使われる表現を状況別にまとめました。

日常的なビジネスコミュニケーションでよく使う表現を確認し、実践に活かしましょう。

社内コミュニケーションでの敬語表現

シーン一般的な表現敬語表現
依頼をする「これをチェックして」「こちらの資料をご確認いただけますか」
質問をする「この件について知ってる?」「この件についてご存知でしょうか」
謝罪をする「ごめん、間違えた」「申し訳ございません。確認不足でした」
報告をする「終わったよ」「作業が完了いたしましたのでご報告いたします」
相談をする「どうしたらいい?」「どのように対応すべきかご意見をいただけますか」

取引先とのコミュニケーションでの敬語表現

シーン適切な敬語表現解説
初めての挨拶「初めてお取引させていただきます。よろしくお願い申し上げます」謙譲語と丁寧語を組み合わせて丁寧に
アポイントメント「ご多忙のところ恐縮ですが、お時間をいただけますでしょうか」相手の状況への配慮を示す
商品案内「この商品は御社のニーズに合わせてご提案させていただきました」相手への配慮を示す謙譲表現
クレーム対応「ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」深い謝罪の気持ちを伝える
お礼「このたびはお取引いただき、誠にありがとうございます」感謝の気持ちを丁寧に表現

間違いやすいポイント

間違い: 「資料を拝見させていただきました
正しい: 「資料を拝見いたしました」(「拝見」自体が謙譲語)

間違い: 「営業が伺わせていただきます
正しい: 「営業が伺います」(「伺う」自体が謙譲語)

具体例:敬語を使った電話応対

「お電話ありがとうございます。株式会社○○でございます。」

「田中様でいらっしゃいますね。お世話になっております。」

「佐藤は現在席を外しております。戻り次第、折り返しご連絡させていただきますが、よろしいでしょうか。」

「かしこまりました。それでは後ほど佐藤からご連絡させていただきます。」

「お問い合わせいただき、ありがとうございました。失礼いたします。」
スポンサーリンク

敬語の間違いやすいポイントと修正例

敬語は使い方を間違えると、かえって失礼な印象を与えたり、不自然な表現になったりすることがあります。

ここでは、特によく見られる間違いとその修正例を紹介します。

敬語の間違いは、意外と多くのビジネスパーソンが犯しています。

自分の表現を見直す機会にしましょう。

二重敬語の間違い

二重敬語とは、すでに敬意を含む言葉にさらに敬語表現を重ねてしまう間違いです。

間違った表現正しい表現解説
お聞きになられるお聞きになる「お~になる」だけで尊敬語として十分
ご覧になられるご覧になる「ご覧になる」自体が尊敬語
お伺いいたします伺います「伺う」自体が謙譲語
ご説明させていただきます説明させていただきます「ご」は不要
お願い申し上げますお願いいたしますどちらかの敬語表現で十分

尊敬語と謙譲語の混同

間違った表現正しい表現解説
社長がお伺いします社長がいらっしゃいます「伺う」は謙譲語で自分側の行動に使う
私がご説明いたします私が説明いたします「ご」は相手側の行動・物に付ける
お客様がお持ちしましたお客様がお持ちになりました「お持ちする」は謙譲語
部長に申し上げておきます部長にお伝えしておきます「申し上げる」は目上の人に対して使う

敬語の過剰使用・不適切な使用

間違った表現正しい表現解説
ご連絡などなどございませんでしょうかご連絡はございませんでしょうか「など」の重複
お客様がお喜びになられましたお客様がお喜びになりました「になられました」は二重敬語
私めが拝見させていただきます私が拝見します過剰な謙譲表現
こちらのほうからご連絡させていただきますこちらからご連絡いたします冗長な表現

具体例:敬語の修正例(メール)

間違った例

件名:資料送付の件

山田様

いつもお世話になっております。
先日、ご依頼いただきました資料をお送りさせていただきます。
ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます。
何かご不明点がございましたら、私めにお伺いくださいませ。

以上、よろしくお願い申し上げます。

修正例

件名:資料送付の件

山田様

いつもお世話になっております。
先日、ご依頼いただきました資料をお送りいたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
何かご不明点がございましたら、お知らせください。

以上、よろしくお願いいたします。
スポンサーリンク

シーン別・状況別の敬語の使い分け

ビジネスシーンでは、相手や状況によって敬語の使い方を適切に変える必要があります。

ここでは、代表的なシーンごとの敬語の使い分けについて解説します。

状況に応じた適切な敬語の使い分けができると、より円滑なコミュニケーションが可能になります。

社内コミュニケーションでの敬語の使い分け

社内でも立場や関係性によって、敬語の使い方は変わります。

相手適切な敬語レベル例文
上司丁寧語+適度な敬語「報告書を作成しました。ご確認いただけますでしょうか」
同僚丁寧語が基本「この件について相談したいことがあります」
後輩状況による(指導時は丁寧に)「この資料を確認してくれる?」「この点を修正していただけますか」
他部署丁寧語+基本的な敬語「ご多忙中恐れ入りますが、データをご提供いただけますでしょうか」

メールでの敬語の使い分け

メールは特に文面だけで印象が決まるため、敬語の適切な使用が重要です。

メールの種類敬語の使い方例文
社内通知丁寧語を基本に「下記の通り会議を開催いたします。ご参加をお願いいたします」
取引先への依頼謙譲語+丁寧語「ご多忙中恐れ入りますが、ご検討いただけますと幸いです」
クレーム対応最大限の敬意表現「ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。早急に対応させていただきます」
お礼のメール感謝の気持ちを敬語で「このたびはご協力いただき、誠にありがとうございました」

会議・プレゼンでの敬語

公式の場での発言は、適切な敬語の使用が特に重要です。

会議の種類敬語の使い方例文
社内会議丁寧語+基本的な敬語「私からの報告は以上です。ご質問がありましたら、お願いいたします」
取引先との会議謙譲語+尊敬語「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。弊社の提案をご説明させていただきます」
プレゼンテーション聴衆に敬意を示す「本日ご紹介する新商品は、お客様のご要望を反映して開発いたしました」

間違いやすいポイント

間違い: 幹部会議で「じゃあ、次の議題に行くね」
正しい: 「それでは、次の議題に移らせていただきます」

間違い: 取引先へのメールで「添付ファイルを見てください」
正しい: 「添付ファイルをご確認いただければ幸いです」

具体例:シーン別敬語表現

1. 新しいプロジェクトの提案(上司へ)

田中部長

お忙しいところ恐れ入りますが、新企画についてご相談させていただきたく存じます。

添付資料をご覧いただき、もしよろしければ、ご意見をいただけますと幸いです。

ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

2. 取引先への納期遅延の連絡

株式会社〇〇
山田様

いつもお世話になっております。

誠に申し訳ございませんが、商品の納期に遅れが生じる見込みとなりました。
当初予定しておりました5月10日から、5月15日への変更をお願いできればと存じます。

ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
ご理解のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
スポンサーリンク

まとめ:敬語マスターへの道

敬語は日本のビジネス文化において非常に重要な要素です。

適切な敬語の使用は、プロフェッショナルとしての印象を高め、円滑なコミュニケーションを可能にします。

本記事では、敬語の3種類(尊敬語・謙譲語・丁寧語)の基本から、ビジネスシーンでの具体的な使い分け方まで解説しました。

ポイントのおさらい

  1. 敬語の3種類を理解する
    • 尊敬語:相手や第三者の行為を高める
    • 謙譲語:自分の行為を低めて相手への敬意を示す
    • 丁寧語:文全体を丁寧な印象にする
  2. 敬語を使う際の基本原則
    • 相手との関係性に応じた適切な敬語レベルを選ぶ
    • 二重敬語を避ける
    • 尊敬語と謙譲語を混同しない
    • 過剰な敬語表現は逆に不自然になる
  3. 場面に応じた敬語の使い分け
    • 社内と社外で敬語レベルを調整する
    • メールや会議など、状況に応じた表現を選ぶ
    • クレーム対応など特別な状況では最大限の敬意を示す

敬語は一朝一夕でマスターできるものではありませんが、基本的な考え方を理解し、日々の実践で少しずつ身につけていくことが大切です。

この記事を参考に、ビジネスシーンでの敬語使用に自信を持ち、より円滑なコミュニケーションを実現してください。

スポンサーリンク

よくある質問(FAQ)

ビジネスシーンでの敬語使用について、よくある質問とその回答をまとめました。

Q1: 「させていただく」の使い過ぎは問題ありますか?

A1: はい、「させていただく」の過剰使用は避けるべきです。

この表現は「相手の許可や恩恵により行動する」という意味を含むため、相手の許可が関係ない場面での使用は不自然です。

❌ 「会議に参加させていただきます」(単なる義務の場合)
✅ 「会議に参加いたします」

ただし、相手の好意や許可を前提とする場合は適切です。

✅ 「お忙しいところお時間をいただき、ご提案させていただきます」

Q2: メールの結びの「よろしくお願いします」と「よろしくお願いいたします」、どちらが正しいですか?

A2: どちらも正しいですが、丁寧さのレベルが異なります。

「よろしくお願いいたします」の方がより丁寧な表現です。

取引先や目上の方へのメールでは「よろしくお願いいたします」を使用するのが一般的です。

さらに丁寧にする場合は「何卒よろしくお願い申し上げます」という表現もあります。

Q3: 「ご確認のほど、よろしくお願いします」の「のほど」はどういう意味ですか?

A3: 「のほど」は「~の程度」を意味する言葉で、「その行為について」というニュアンスを付け加えます。

「ご確認のほど」は「ご確認について」という意味です。

ビジネス文書では、依頼事項の後に「○○のほど、よろしくお願いいたします」という形でよく使われます。

✅ 「ご検討のほど、よろしくお願いいたします」
✅ 「ご理解のほど、何卒よろしくお願い申し上げます」

Q4: 「お気軽にお問い合わせください」は正しい敬語ですか?

A4: 「お問い合わせください」の部分は正しい敬語ですが、「お気軽に」と組み合わせることで少しカジュアルな印象になります。

ビジネスの公式文書では「ご不明な点がございましたら、お問い合わせください」のような表現の方が適切な場合もあります。

ただし、親しみやすさを示したい場合は「お気軽に」も問題ありません。

Q5: 「弊社」「貴社」「御社」の違いは何ですか?

A5: これらは会社を指す敬語表現です

  • 弊社: 自分の会社を謙譲的に表現する言葉
  • 貴社: 相手の会社を敬意を込めて表現する言葉(文書内で使用)
  • 御社: 相手の会社を敬意を込めて表現する言葉(会話で使用)
✅ 「弊社の製品をご検討いただき、ありがとうございます」
✅ 「貴社のご要望に沿った提案をご用意しました」(文書・メール)
✅ 「御社の業績は業界内でも注目されていますね」(会話)

Q6: 「ご連絡します」と「ご連絡いたします」はどちらが正しいですか?

A6: 厳密に言えば「連絡いたします」が正しい表現です。

「ご」は相手側の物事に付ける接頭語であるため、自分の行動を表す「連絡します」に付けるのは本来は不適切です。

❌ 「明日、ご連絡します」
✅ 「明日、連絡いたします」
✅ 「ご連絡いただきありがとうございます」(相手の行動)

ただし、「ご連絡します」も慣用的に広く使われており、ビジネスシーンでも許容される場合が多いです。

タイトルとURLをコピーしました