議事録は、会議での決定事項や議論の内容を正確に記録し、関係者間で共有するための重要な文書です。
しかし、会議の内容を漏れなく、かつ分かりやすくまとめるのは意外と難しいものです。
本記事では、3分で効率的に議事録を作成するコツと、すぐに使えるテンプレートをご紹介します。
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効果的な議事録作成の3つのポイント
議事録を作成する際は、以下の3つのポイントを押さえることで、読み手にとって分かりやすく、かつ実用的な文書を作成できます。
それぞれのポイントについて、具体的な実践方法をご説明します。
基本情報を漏れなく記録
会議の基本情報は、後から内容を確認する際の重要な手がかりとなります。
以下の要素を必ず記載するようにしましょう。
- 会議名と開催日時
- 参加者と欠席者
- 会議の目的
- 次回開催予定
これらの情報は、議事録の冒頭にまとめて記載することで、読み手が会議の概要を素早く把握できます。
特に参加者の記録は、決定事項の確認や後日の連絡時に重要となるため、正確な記載を心がけましょう。
議題と決定事項を明確に
会議の本質は、議論を通じて結論を導き出すことにあります。
その内容を分かりやすく記録するため、以下のポイントを意識して記載しましょう。
- 議題ごとに明確な見出しをつける
- 決定事項は箇条書きで分かりやすく記載
- 重要な意見や提案は発言者名とともに記録
- 保留事項も明確に記載
議題と決定事項は議事録の中核となる部分です。
特に決定事項については、曖昧な表現を避け、具体的な内容を記載することで、後日の確認や実行がスムーズになります。
アクションアイテムを具体的に
会議での決定事項を確実に実行に移すため、アクションアイテムは以下の要素を含めて具体的に記載します。
- 実施する内容
- 担当者名
- 期限
- 関連する注意事項
アクションアイテムを明確に記載することで、会議後の行動が円滑に進み、次回会議での進捗確認もしやすくなります。
特に複数の部署が関わる案件では、責任の所在を明確にすることが重要です。
基本的な議事録の作り方
議事録は、会議の内容を体系的に記録し、共有するための重要な文書です。
基本構成を理解し、必要な要素を漏れなく含めることで、効率的な作成が可能になります。
テンプレートの構成要素
議事録には、以下の要素を必ず含めるようにしましょう。
各要素は、会議の記録と後日の確認に不可欠な情報を担っています。
- 基本情報の記載
- 会議の名称と開催目的
- 開催日時と場所(オンライン会議の場合はその旨)
- 出席者と欠席者の氏名・所属
- 記録者名
- 議題と決定事項の記録
- 議題ごとの見出し
- 決定された内容
- 重要な意見や提案
- 保留事項や継続検討事項
- アクションアイテムの明確化
- 実施すべき作業内容
- 担当者の指定
- 期限の設定
- 進捗確認方法
- 次回予定の共有
- 次回開催日時
- 主な予定議題
- 準備必要事項
これらの要素を適切に組み合わせることで、会議の内容を正確に記録し、効果的な情報共有が可能になります。
特に、決定事項とアクションアイテムは、会議後の業務遂行に直接影響するため、具体的かつ明確な記載を心がけましょう。
会議の種類別|議事録の書き方
会議の種類によって、議事録で重視すべきポイントが異なります。
ここでは、代表的な3つのケースについて、それぞれの特徴と適切な記録方法を解説します。
定例会議の場合
定例会議の議事録は、定期的な業務の進捗や課題を継続的に記録する重要な文書です。
過去の記録との比較や傾向分析ができるよう、以下のポイントを意識して作成しましょう。
- 定型的な報告項目を明確な順序で記録
- 前回からの変化や進捗を分かりやすく記載
- 数値データは表やグラフを活用して表現
- 継続案件の状況を必ず含める
こうした記録方法により、定例会議の議事録は業務の継続的な改善や進捗管理の基礎資料として活用できます。
特に、数値目標の推移や課題の解決状況を経時的に把握できる形でまとめることが重要です。
プロジェクトミーティングの場合
プロジェクトミーティングの議事録は、プロジェクトの進行状況や重要な意思決定を記録する文書です。
マイルストーンの達成状況や今後の方向性を明確に示すため、以下のポイントを意識して作成しましょう。
- 進捗状況と計画との差異を明確に記録
- リスクや課題は対応策とともに具体的に記載
- 各タスクの担当者と期限を詳細に記録
- 次回までのアクションアイテムを明確化
プロジェクトの成否は、的確な進捗管理と課題解決にかかっています。
議事録がこれらの要素を正確に記録し、チームメンバー間で共有できる形で残すことが重要です。
緊急会議の場合
緊急会議の議事録は、突発的な問題への対応を記録する重要な文書です。
迅速な対応が必要な状況下で、以下のポイントを押さえた記録を心がけましょう。
- 発生した問題の状況を時系列で詳細に記録
- 決定された対応策を具体的な手順で記載
- 各対応の担当者と期限を明確に設定
- フォローアップの方法を具体的に記録
緊急時の議事録は、後日の検証や再発防止策の検討にも活用されます。
特に、意思決定の経緯と具体的な対応手順を漏れなく記録することで、同様の事態が発生した際の参考資料としても機能します。
会議の種類別|議事録テンプレート集
それぞれの会議の特性に合わせた議事録テンプレートをご用意しました。
基本形式から専門的な用途まで、状況に応じて使い分けることで、効率的な議事録作成が可能です。
基本テンプレート(一般的な会議向け)
シンプルで汎用性の高い基本テンプレートです。
小規模なミーティングから部署間の打ち合わせまで、幅広く活用できます。
このテンプレートのポイントは以下の通り。
- 基本情報から議題、アクションまで必要十分な項目を網羅
- 議題ごとに決定事項と検討内容を分けて記録
- 次回予定まで含めた完結した構成
これらのポイントを押さえることで、どのような会議でも必要な情報を漏れなく記録できます。
特に、決定事項と検討内容を分けて記録することで、後日の確認や対応がスムーズになります。
活用のコツは以下の通り。
- 参加者が10名程度までの会議に最適
- 1時間程度の会議を想定した構成
- 検討内容は箇条書きで簡潔に記録
基本テンプレートは、シンプルな構成だからこそ、様々な会議形式に対応できます。
議題数や参加者数に応じて、セクションを追加・調整することで、より使いやすい形式にカスタマイズすることが可能です。
定例会議テンプレート(数値や進捗の報告向け)
週次や月次の定例会議に特化したテンプレートです。
進捗管理や数値報告を効率的に記録できます。
このテンプレートのポイントは以下の通り。
- 前回からの継続事項を最初に確認
- 定例報告項目を明確に区分
- 数値データを記録しやすい構成
このような構成により、定期的な進捗確認と数値管理が容易になります。
特に、前回からの継続事項を冒頭で確認することで、課題の進捗状況を確実に追跡できます。
また、定例報告項目を明確に区分することで、毎回の比較分析も容易になります。
活用のコツは以下の通り。
- 報告項目は事前に固定化しておく
- 前月比や目標達成率など、比較数値を含める
- アクションアイテムには進捗状況の項目を追加
定例会議の議事録は、業務の継続的な改善や目標達成の進捗確認に重要な役割を果たします。
このテンプレートを活用することで、時系列での比較や分析が容易になり、より効果的なPDCAサイクルの実現が可能になります。
プロジェクトミーティングテンプレート(プロジェクト進行管理用)
プロジェクトの進捗管理や課題解決に特化したテンプレートです。
マイルストーンの達成状況や課題管理を効果的に記録できます。
このテンプレートのポイントは以下の通り。
- プロジェクトの全体状況を可視化
- 進捗の遅延理由や対策を明確に記録
- リスク管理を独立したセクションで管理
プロジェクト会議の議事録は、プロジェクト全体の健全性を示す重要な指標となります。
全体状況の可視化により、プロジェクトの進捗度や問題点を関係者全員が共有でき、迅速な意思決定や対策立案が可能になります。
また、リスク管理を独立させることで、潜在的な問題への事前対応も実現できます。
活用のコツは以下の通り。
- マイルストーンは具体的な数値や達成基準を含める
- 課題管理では影響度と優先度を明確に
- アクションアイテムは担当者の作業負荷を考慮して設定
プロジェクトの成否は、的確な進捗管理と課題解決にかかっています。
このテンプレートを基に、プロジェクトの特性や規模に応じてカスタマイズすることで、より効果的なプロジェクト管理が可能になります。
特に、マイルストーンの達成状況と課題管理を明確に記録することで、プロジェクトの透明性が高まり、関係者間のコミュニケーションも円滑になります。
緊急会議テンプレート(問題対応・意思決定用)
突発的な問題や重要な意思決定が必要な場合に使用するテンプレートです。
状況把握から対応策の決定まで、漏れのない記録が可能です。
このテンプレートのポイントは以下の通り。
- 発生事象を時系列で正確に記録
- 対応方針を即時/中期/長期で区分
- 報告体制とフォローアップを明確化
緊急会議の議事録は、問題発生時の重要な判断材料となるだけでなく、事後の検証資料としても使用されます。
特に発生事象の時系列記録は、状況把握と原因分析の基礎となり、適切な対応策の立案に不可欠です。
また、対応方針を時間軸で区分することで、組織として計画的な問題解決が可能になります。
活用のコツは以下の通り。
- 発生事象は事実関係を客観的に記録
- 対応方針は具体的な手順まで落とし込む
- 報告・連絡体制は担当者の連絡先まで記載
緊急時こそ、冷静で正確な記録が重要です。
このテンプレートを活用することで、混乱しがちな緊急時でも、必要な情報を漏れなく記録し、適切な対応と情報共有が可能になります。
また、記録された内容は、同様の問題が発生した際の参考資料としても活用でき、組織の危機管理能力の向上にも貢献します。
まとめ
これら4つのテンプレートは、それぞれの会議の特性に合わせて最適化されています。
基本テンプレートをベースとしながら、会議の目的や性質に応じて必要な要素を追加・強化することで、より効果的な議事録作成が可能になります。
実際の使用に際しては、以下のようなカスタマイズもご検討ください。
- オンライン会議の場合は接続情報の項目を追加
- ハイブリッド形式の会議では参加形態を記録
- 社外関係者が含まれる場合は所属企業名も記載
- 定期開催の場合は回数や通し番号を設定
特に重要なのは、テンプレートはあくまでも基本フォーマットだということです。
組織の規模や文化、会議の目的に応じて適切にカスタマイズすることで、より使いやすい議事録作成が実現できます。
よくある質問(Q&A)
議事録作成に関して、実務でよく寄せられる質問にお答えします。
議事録はいつまでに作成すべき?
A.会議終了後、記憶が新しいうちに作成することをお勧めします。
具体的には以下の通り。
- 定例会議:24時間以内が目安です
- プロジェクト会議:当日中の共有が望ましい
- 緊急会議:会議直後に作成が必須
重要な決定事項やアクションアイテムは、会議中にメモを取り、終了時点で参加者と確認することをお勧めします。
特にプロジェクトの方向性を決める会議や、緊急対応が必要な会議では、その場での内容確認が重要です。
発言者の名前は必ず記載する?
A.会議の性質に応じて、以下のように使い分けることをお勧めします。
- 決定事項の担当者:必ず記載
- 重要な提案や意見:記載することが望ましい
- 一般的な意見や質問:記載は任意
発言者名の記載は、責任の所在を明確にする一方で、率直な意見交換を妨げる可能性もあります。
特に、アイデア出しや自由な議論を目的とする会議では、発言者名の記載は最小限に留めることで、より活発な議論が期待できます。
決定事項の記載方法は?
A.決定事項は、以下の3要素を必ず含めて記載します。
- 具体的な決定内容
- 実施時期や期限
- 担当者や責任者
特に「誰が」「いつまでに」「何を」という要素を明確に記載することで、決定事項の確実な実行が可能になります。
また、決定に至った背景や理由も簡潔に記録しておくと、後日の確認時に有用です。
議事録作成で業務を効率化しよう
効果的な議事録は、会議の成果を確実に業務に反映させる重要なツールとなります。
本記事で紹介した3つのポイントとテンプレートを活用することで、誰でも分かりやすい議事録を作成できます。
特に重要なのは、議事録は単なる記録ではなく、組織の意思決定と行動を支える重要な文書だということです。
基本情報の記録、決定事項の明確化、アクションアイテムの具体化という3つの要素を意識することで、会議の効果を最大限に引き出すことができます。
まずは基本テンプレートから始めて、徐々に会議の目的や参加者に合わせた調整を行っていくことをお勧めします。
慣れてきたら、会議の種類に応じたテンプレートを活用し、より効率的な議事録作成を目指しましょう。
適切な議事録作成と共有により、以下のような効果が期待できます。
- 会議の決定事項が確実に実行される
- 関係者間での認識の齟齬が防げる
- 業務の進捗管理が容易になる
- 過去の意思決定を正確に追跡できる
関連記事(議事録関連)
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