結論:有志一同のリストは、参加者全員の氏名を五十音順または部署順に記載し、代表者名・連絡先・合計金額を明記するのが基本です。
香典・寄付金・贈答品など用途によって、記載すべき項目や形式が異なります。
幹事を任されて「有志一同で集めたお金、どうやってリストにまとめればいい?」と困っていませんか?
特に香典や寄付金では、相手に失礼のないよう正確な名簿が求められます。
この記事でわかること
- 有志一同リストの基本ルール5つ
- 香典・寄付金・贈答品それぞれの書き方
- すぐ使える文例とNG例
所要時間:約5分で読めます
この記事はこんな人向け:
- 会社や団体で幹事・庶務を担当している方
- 有志一同の名簿作成を初めて任された方
- 香典や寄付金のリスト形式に不安がある方
この記事を読めば、言い間違いや記載漏れを防ぎ、相手に失礼のない正確な名簿を作成できます。
有志一同とは?リストが必要な理由
有志一同(ゆうしいちどう)とは、志を同じくする人々が自発的に集まって行動することを指します。
ビジネスや冠婚葬祭の場面では、「複数人が共同でお金を出し合って贈る」という意味で使われます。
なぜリストが必要なのか?
有志一同として香典や寄付金を贈る場合、参加者全員の名前を記載したリストを添えるのがマナーです。
理由は以下の3つ。
リストが必要な理由
- 透明性の確保:誰がいくら出したかを明確にする
- 受取側への配慮:お返しや礼状の宛先を正確に伝える
- トラブル防止:金額や参加者の記録を残す
特に香典では、遺族が香典返しを準備する際にリストが必須となります。
有志一同リストの基本ルール5つ
リスト作成時に押さえておくべき5つの鉄則を紹介します。
✅ ルール①:参加者全員の氏名を記載
五十音順または部署順で全員の名前を記載します。
役職や肩書きは省略してOK。
✅ ルール②:代表者を明記
リストの冒頭または末尾に、代表者の氏名・部署・連絡先を記載します。
受取側からの問い合わせ窓口となるためです。
✅ ルール③:合計金額を明記
有志一同で集めた総額を記載します。
個人ごとの金額は記載しないのが一般的です。
✅ ルール④:日付と用途を記載
「令和○年○月○日」と日付を明記し、「香典として」「寄付金として」など用途も書きます。
✅ ルール⑤:A4用紙に横書きまたは縦書き
香典は縦書き、寄付金・贈答品は横書きが一般的ですが、厳密な決まりはありません。
読みやすさを優先しましょう。
香典の有志一同リストの書き方
香典リストの基本形式
香典の場合、遺族への配慮が最優先です。
以下の項目を必ず含めます。
記載必須項目
- 表題(例:「香典芳名録」「御香典参加者名簿」)
- 日付
- 代表者氏名・連絡先
- 参加者全員の氏名(五十音順)
- 合計金額
- 会社名・部署名(該当する場合)
香典リストの文例
【使える場面】
社内の同僚が逝去し、部署の有志で香典を包む場合
【文例】
香典芳名録
令和7年10月15日
株式会社○○ 営業部一同
代表者:山田太郎(営業部課長)
連絡先:03-xxxx-xxxx
参加者氏名(五十音順):
青木一郎
石川花子
上田次郎
大山美咲
(中略)
渡辺健太
合計:20名
香典総額:金50,000円
以上
【ポイント】
- 「香典芳名録」などのタイトルで用途を明確に
- 代表者の連絡先は必須(香典返しの発送先確認のため)
- 金額は「金○○円」と正式表記
寄付金の有志一同リストの書き方
寄付金リストの基本形式
寄付金の場合、透明性と感謝の気持ちを伝えることが重要です。
記載必須項目
- 表題(例:「寄付金参加者名簿」)
- 日付
- 寄付先の明記(例:「○○災害義援金として」)
- 代表者氏名・連絡先
- 参加者全員の氏名
- 合計金額
寄付金リストの文例
【使える場面】
自然災害の義援金を職場の有志で集めた場合
【文例】
寄付金参加者名簿
令和7年10月10日
○○地震災害義援金として
株式会社△△ 総務部有志一同
代表者:佐藤美穂(総務部主任)
連絡先:sato@example.com
参加者氏名(五十音順):
青木一郎
石川花子
上田次郎
大山美咲
(以下20名)
合計:30名
寄付総額:金100,000円
以上
【ポイント】
- 寄付先を明記し、用途を明確にする
- 代表者の連絡先はメールアドレスでもOK
- 領収書が必要な場合は事前に寄付先へ確認
贈答品の有志一同リストの書き方
贈答品リストの基本形式
退職祝いや記念品など、贈答品に添える場合のリスト形式です。
記載必須項目
- 表題(例:「贈呈者名簿」「記念品贈呈者一覧」)
- 日付
- 贈答の目的(例:「退職記念として」)
- 代表者氏名
- 参加者全員の氏名
- 合計人数
贈答品リストの文例
【使える場面】
上司の退職祝いを部署の有志で贈る場合
【文例】
贈呈者名簿
令和7年10月20日
営業部一同より
山田部長 退職記念として
代表者:鈴木健一(営業部)
参加者氏名:
青木一郎
石川花子
上田次郎
大山美咲
(以下15名)
合計:20名
今までのご指導に感謝を込めて
以上
【ポイント】
- 贈答品の場合は金額を記載しないのが一般的
- メッセージを一言添えると温かみが増す
- 参加者が多い場合は「○○部一同(20名)」と省略も可
NG例・注意点(よくある間違い)
リスト作成時にやってはいけないことを赤太字で示します。
🚫 NG例①:代表者の連絡先がない
❌ 悪い例
営業部有志一同
参加者:20名
⚠️ 問題点
受取側から問い合わせができず、香典返しや礼状の送付に支障が出ます。
✅ 正しい例
営業部有志一同
代表者:山田太郎
連絡先:yamada@example.com / 03-1234-5678
🚫 NG例②:参加者の氏名が不揃い
❌ 悪い例
山田、鈴木さん、佐藤部長、田中
⚠️ 問題点
敬称や表記が不統一だと失礼にあたります。
✅ 正しい例
山田太郎
鈴木一郎
佐藤次郎
田中三郎
🚫 NG例③:個人ごとの金額を記載
❌ 悪い例
山田太郎:5,000円
鈴木一郎:3,000円
⚠️ 問題点
個人の金額を明記すると、金額の差が気まずくなる場合があります。
✅ 正しい例
合計:10名
総額:金50,000円
🚫 NG例④:日付や用途が不明
❌ 悪い例
有志一同
参加者:○○、△△…
⚠️ 問題点
いつ、何の目的で贈ったのかが不明確です。
✅ 正しい例
令和7年10月15日
○○様ご逝去に伴う香典として
リスト作成時のチェックリスト
リストを提出する前に、以下を必ず確認しましょう。
- [ ] 表題(香典芳名録、寄付金名簿など)がある
- [ ] 日付が記載されている
- [ ] 代表者の氏名・連絡先が明記されている
- [ ] 参加者全員の氏名が五十音順または部署順で記載されている
- [ ] 合計人数・金額が明記されている
- [ ] 用途(香典、寄付金、贈答品)が明確
- [ ] 誤字脱字がない
- [ ] 敬称や表記が統一されている
FAQ(よくある質問)
Q1. 有志一同のリストは手書きとパソコンどちらがいい?
パソコンでの作成が一般的です。
読みやすさと正確性を優先するため、WordやExcelで作成し印刷するのが推奨されます。
ただし、香典の場合は手書きでも問題ありません。
その際は楷書で丁寧に記載しましょう。
Q2. 参加者が50名以上の場合、全員の名前を書く必要がある?
はい、原則として全員の氏名を記載します。
ただし、人数が多い場合は「営業部有志一同(50名)」と省略し、詳細なリストは別紙で添付する方法もあります。
香典の場合は省略せず全員記載が望ましいです。
Q3. 参加者の中に役職者がいる場合、肩書きは書くべき?
香典や寄付金の場合は肩書きを省略するのが一般的です。
例えば「山田太郎部長」ではなく「山田太郎」と記載します。
ただし、代表者については「代表者:山田太郎(営業部課長)」のように部署と役職を記載すると丁寧です。
Q4. 個人で多めに出した人がいる場合、金額を分けて記載すべき?
個人ごとの金額は記載しません。
有志一同として総額のみを記載するのがマナーです。
内部的に管理する場合は別途Excelなどで記録し、提出するリストには総額のみを記載しましょう。
Q5. リストは封筒に入れるべき?それとも香典袋に同封?
香典の場合はリストを別紙で添えるのが一般的です。
香典袋には「○○部有志一同」と記載し、参加者名簿は封筒に入れて別途渡すか、香典袋の裏に添付します。
寄付金や贈答品の場合は品物に添えるか、郵送時に同封します。
まとめ・行動喚起
有志一同リストの書き方まとめ
- 参加者全員の氏名を五十音順または部署順で記載
- 代表者の氏名・連絡先は必須
- 合計金額・人数・日付・用途を明記
- 香典は縦書き、寄付金・贈答品は横書きが一般的
- 個人ごとの金額は記載しない
覚えておきたい一言:有志一同のリストは、透明性と受取側への配慮が最優先。代表者の連絡先を忘れずに記載しましょう。
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