ビジネス年賀状では、「ちょっとしたミス」=企業の印象ダウン につながることがあります。
しかし、ほとんどの失敗は 正しい手順で素早く対応すれば問題を回避できます。
この記事では、ビジネスシーンで起こりやすい失敗と、そのまま使える 謝罪文例・挽回文例 をまとめました。
よくあるビジネス年賀状の失敗
ビジネス年賀状で多いミスは以下の通り。
- 賀詞の選び方を間違えた
- 「元旦」を誤用した
- 宛名・役職・会社名を誤記
- 「様」「御中」の二重敬称
- 送付先を間違えた
- 出し忘れ
- 出すべきでない相手(クレーム先等)に出してしまった
- 配送遅延で到着が遅れた
ほとんどは、迅速なフォローで挽回できます。
失敗別の正しい対処法と文例集
① 賀詞の誤り
例:
「賀正」「迎春」を取引先役員に送ってしまう
「寿」「福」など一文字賀詞を使った
二重賀詞(賀正+新年のご挨拶…)など
✔ 対処法
- メールまたは電話で一報
- 必要であれば「寒中見舞い」で訂正
✔ メール謝罪文例
件名:年始ご挨拶に関するお詫び
平素より大変お世話になっております。
〇〇株式会社の△△でございます。
先日お送りしました年賀状において、
賀詞表現に不適切な点がございました。
年始のご挨拶としてふさわしくない表現となりましたこと、
心よりお詫び申し上げます。
本年も変わらぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
② 元旦と元日の誤用
- 元旦=1月1日の朝だけ
- 元日=1月1日の一日中
誤用は企業の基礎知識としてマイナス評価されることがあります。
✔ 対処法
メールで訂正し、軽い事務ミスとして収める。
✔ 文例
このたびお送りいたしました年賀状にて、
「元旦」の表現に誤りがございました。
正しくは「元日」でございます。
不適切な表現となりましたこと、お詫び申し上げます。
③ 宛名・役職・会社名の間違い
もっとも印象が悪いミス。
特に役職の降格・昇格を誤ると失礼に当たります。
✔ 対処法
- 電話がベスト
- メール+寒中見舞いでも可
✔ 電話での伝え方(例)
「先日お送りした年賀状に記載の役職名に誤りがありました。
大変失礼いたしました。今後このようなことがないよう、
社内で徹底いたします。」
④ 同じ会社に重複して送ってしまった
✔ 対処法
- 電話またはメールで簡潔に謝罪
- 大きな問題にはならないので丁重に一言で十分
✔ 文例
先日お送りした年賀状が重複して届いたとのこと、
失礼いたしました。管理体制を見直し、
再発防止に努めてまいります。
⑤ 年賀状が遅れた(1月7日以降)
✔ 対処法
1月8日〜 → 寒中見舞いで送る
発送が遅れた理由を短く添える
✔ 文例
寒中お見舞い申し上げます。
ご挨拶が遅くなり申し訳ございません。
旧年中のご厚情に深く感謝申し上げますとともに、
本年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます。
⑥ 取引先へ出し忘れた
✔ 対処法
- すぐに電話で一報
- 「寒中見舞い」でフォロー
- その年の営業開始前後は特に早めの連絡が重要
✔ 文例
新年のご挨拶が行き届かず、大変失礼いたしました。
心よりお詫び申し上げます。
寒中見舞いにて改めてご挨拶申し上げたく存じます。
⑦ クレーム後の企業へ送ってしまった
✔ 対処法
- 上司と相談の上、電話で正式に謝罪
- 年賀状の送付は「事務的ミス」と説明
✔ 文例
昨年の件に関しましてご迷惑をおかけしたにもかかわらず、
年賀状が届く形となり申し訳ございません。
送付作業上の不手際でございます。
改めてお詫び申し上げます。
電話・メール・書面の使い分け
| 状況 | 推奨方法 |
|---|---|
| 宛名間違い/役職誤り | 電話+メール |
| 賀詞の誤り | メールで可 |
| 遅延(寒中見舞いへ切替) | 書面 |
| クレーム先に誤送 | 必ず電話 |
| 重複送付 | メールで可 |
再発防止のチェックリスト
- 送付先リストを毎年更新
- 役職・社名を営業担当に確認
- 旧称・旧社名を使っていないか確認
- 「元旦」「元日」のテンプレを統一
- 賀詞は必ずビジネス向け(謹賀新年・恭賀新年)に統一
- 校正者を複数にする
- 事前に「試し刷り」を行う
まとめ
- ミスは早めの連絡でほぼ挽回可能
- 電話すべき案件か、メールで済む案件かを判断
- 寒中見舞いは最強の“リカバリー手段”
- 謝罪は短く誠実に
- 再発防止策まで社内で共有すると印象が良い
