12月は「師走」と呼ばれる通り、一年の締めくくりに向けて企業活動が最も慌ただしくなる季節です。
社外向けメールや案内状では、季節感・寒さへの気遣い・年末の感謝 を自然に添えることが求められます。
本記事では、12月に使えるビジネス時候の挨拶を
- 12月の全体の季節感
- 上旬／中旬／下旬の時期別の挨拶
- 正しい時候語の使い分け
- 目的別（依頼／案内／お礼）文例
- そのまま使える例文セット
としてまとめた「12月ビジネス挨拶の決定版」です。
社外メールやはがきで迷ったときに、この記事ひとつで必要な表現がすべて揃います。
12月の季節感とビジネスにおける位置づけ
12月は季節と業務が大きく動く月であり、時候の挨拶でもその変化をしっかり表現すると文章が整います。
気候・季節
- 冬の訪れ
- 朝夕の冷え込み
- 冬至（12/22頃）
- 年末にかけての厳しい寒さ
→ 使う言葉は「初冬 → 寒冷 → 厳寒 → 歳末」へと変化します。
ビジネス状況
12月は「節目」が非常に多い月です。
- 年内納期の締め
- 年末進行
- スケジュール調整
- 年末の挨拶回り
- 最終営業日の案内
→ 相手の多忙さを思いやる一言が必須。
12月に使えるビジネス向け時候語
12月全体で使えるものと、時期によって使い分けるものがあります。
12月全般で無難に使える時候語
- 師走の候
- 寒冷の候
- 厳寒の候
- 寒気の候
上旬（1〜10日）に使いやすい
- 師走の候
- 初冬の候
- 冬の訪れの候
中旬（11〜20日）に使いやすい
- 冬至の候
- 寒冷の候
- 厳寒の候
下旬（21〜31日）に使いやすい
- 歳末の候
- 年の瀬の候
- 厳寒の候
【誤用注意】12月に使わない方がよい語
✔ 「小春日和」
→ 11月〜12月初旬に観測されるが、ビジネスの時候語としては誤解されやすいため避ける。
✔ 「向寒の候」
→ 11月下旬で使い切るのが自然。
12月のビジネス時候の挨拶：書き方のポイント
① 寒さ＋年末の忙しさに配慮
例：
「寒さが厳しくなってまいりましたが、ご多忙の折いかがお過ごしでしょうか。」
② 相手の地域差に配慮
北海道 → 厳寒
東海・関西 → 初冬〜寒冷
九州 → 冬に入り始めた頃
③ 年末の感謝を結びに添える
冒頭に書くより、文末で品よくまとめるのがビジネスの正解。
④ 営業日程や納期の案内は丁寧に
年末に関係する連絡は「十分な余裕」を意識。
用途別：12月に使える書き出し文例
① 依頼メール（見積り・資料・調整）
- 師走の候、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
- 寒冷の候、年末に向けてのご調整につきましてお願い申し上げます。
② 案内メール（スケジュール・営業日程）
- 冬至を迎える頃となり、いっそう寒さが厳しくなってまいりました。
- 歳末の候、年末年始の営業日程につきまして下記のとおりご案内申し上げます。
③ お礼メール（訪問・商談）
- 初冬の候、先日はご多忙の中お時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
- 年の瀬の候、本年中のご厚情に心より御礼申し上げます。
時期別：12月の時候の挨拶例文
12月上旬（1〜10日）例文
- 師走の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 初冬の候、朝夕の冷え込みが厳しくなってまいりました。
👉 詳しくはこちら → 12月上旬の時候の挨拶
12月中旬（11〜20日）例文
- 冬至の候、平素より格別のご厚情を賜り篤く御礼申し上げます。
- 寒冷の候、皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
👉 詳しくはこちら → 12月中旬の時候の挨拶
12月下旬（21〜31日）例文
- 歳末の候、皆様ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 年の瀬の候、本年中のご厚情に深く感謝申し上げます。
👉 詳しくはこちら → 12月下旬の時候の挨拶
メールとハガキの使い方（12月版）
📧 メール向け（簡潔）
- 寒さが厳しくなってまいりましたが、ご多忙の折、何卒よろしくお願い申し上げます。
📮 はがき向け（格式高め）
- 歳末の候、貴社のご隆盛を心よりお祈り申し上げます。
まとめ
12月のビジネス挨拶は、季節感と年末の節目を丁寧に表すことで、より信頼感のある文章に仕上がります。
- 上旬 → 冬の訪れ・師走入り
- 中旬 → 冬至・寒冷
- 下旬 → 歳末・感謝の言葉
季節の移り変わりを自然に表現しながら、相手への配慮を添えることが大切です。
