最近の日本語の中で話題になることの多い「ら抜き言葉」。
日常会話でよく耳にするものの、正しい日本語表現としては認められていないケースが数多くあります。
本記事では、よく使われる「ら抜き言葉」の一覧と、その見分け方について詳しく解説していきます。
「ら抜き言葉」一覧表
「ら抜き言葉」は日常会話でよく使われますが、正しい日本語表現ではありません。
以下の一覧表で、代表的な「ら抜き言葉」と正しい表現を確認しましょう。
よく見られる表現と正しい形
ら抜き言葉 | リライトされた例文 | 正しい表現 |
---|---|---|
食べれる | このカフェで美味しいスイーツが食べれる。 | このカフェで美味しいスイーツが食べられる。 |
迎えれる | 新しい部署に迎えれるのが楽しみだ。 | 新しい部署に迎えられるのが楽しみだ。 |
辞めれる | 今月末で会社を辞めれることになりました。 | 今月末で会社を辞められることになりました。 |
載せれる | インスタグラムに最新の写真を載せれる。 | インスタグラムに最新の写真を載せられる。 |
起きれる | 明日はもっと早く起きれるようにする。 | 明日はもっと早く起きられるようにする。 |
来れる | 明日のパーティーに来れるかな? | 明日のパーティーに来られるかな? |
捨てれる | 古い雑誌はすぐに捨てれる。 | 古い雑誌はすぐに捨てられる。 |
忘れれる | 昨日のことはもう忘れれるよ。 | 昨日のことはもう忘れられるよ。 |
得れる | オンラインのセミナーで新しいスキルが得れる。 | オンラインのセミナーで新しいスキルが得られる。 |
受けれる | このオンラインコースを自宅で受けれる。 | このオンラインコースを自宅で受けられる。 |
開けれる | 新しいジュースのボトルが簡単に開けれる。 | 新しいジュースのボトルが簡単に開けられる。 |
入れれる | この新しいリュックには多くの本が入れれる。 | この新しいリュックには多くの本が入れられる。 |
覚えれる | 言語交換を通じて、速く単語を覚えれる。 | 言語交換を通じて、速く単語を覚えられる。 |
付けれる | 新しいカメラにはレンズが簡単に付けれる。 | 新しいカメラにはレンズが簡単に付けられる。 |
着れる | 明日のパーティーには特別なドレスが着れる。 | 明日のパーティーには特別なドレスが着られる。 |
出れる | 明日のミーティングには出れる予定だ。 | 明日のミーティングには出られる予定だ。 |
寝れる | この静かな部屋でよく寝れる。 | この静かな部屋でよく寝られる。 |
止めれる | 痛みが止めれる薬を探しています。 | 痛みが止められる薬を探しています。 |
投げれる | 彼はとても遠くまでボールを投げれる。 | 彼はとても遠くまでボールを投げられる。 |
超えれる | 彼はこの障害を超えれる強さがある。 | 彼はこの障害を超えられる強さがある。 |
借りれる | 図書館からこの本を借りれる? | 図書館からこの本を借りられる? |
基本的な生活動作に関する表現
食べれる → 食べられる
例文「このカフェで美味しいスイーツが食べれる」は誤りで、「食べられる」が正しい表現です。
起きれる → 起きられる
例文「明日はもっと早く起きれる」は「起きられる」と表現します。
寝れる → 寝られる
例文「この静かな部屋でよく寝れる」は「寝られる」が適切です。
日常的な行動に関する表現
来れる → 来られる
例文「明日のパーティーに来れるかな?」は「来られる」が正しい形です。
忘れれる → 忘れられる
例文「昨日のことはもう忘れれるよ」は「忘れられる」と表現します。
ビジネスシーンでよく使われる表現
迎えれる → 迎えられる
例文「新しい部署に迎えれるのが楽しみだ」は「迎えられる」が正しいです。
辞めれる → 辞められる
例文「今月末で会社を辞めれることになりました」は「辞められる」と表現します。
場面別の使用頻度
日常生活では特に「食べれる」「見れる」「寝れる」の使用頻度が高く、若い世代を中心に定着しつつあります。
一方、ビジネスシーンでは「受けれる」「出れる」などが誤って使われるケースが多く見られます。
「ら抜き言葉」の基本知識
特徴と成り立ち
「ら抜き言葉」は、可能を表す助動詞「られる」から「ら」を省略した表現です。
特に一段動詞での使用が目立ちます。例えば以下のような例があります。
- 投げれる(本来は投げられる)
- 超えれる(本来は超えられる)
- 借りれる(本来は借りられる)
世代による認識の違い
若い世代では自然に使用している「ら抜き言葉」ですが、50代以上の世代では違和感を持つ人が多くいます。
特にビジネス文書や公的な場面では、正しい表現を使用することが求められます。
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適切な使い分けのコツ
正しい日本語を使うためには、普段から以下のような点に気を付けましょう。
- 文章を書く時は「られる」を意識的に使う
- 特に重要な書類やメールは一度読み返して確認する
- 分からない時は辞書で確認する習慣をつける
例えば、次のような表現は要注意です。
誤った表現 → 正しい表現
- 「覚えれる」 → 「覚えられる」
- 「付けれる」 → 「付けられる」
- 「止めれる」 → 「止められる」
まとめ
「ら抜き言葉」は間違いと認識されることが多いため、特にビジネスの場面では気を付けましょう。
ただし、友人との会話など、くだけた場面では実際によく使われているのも事実です。
場面に応じた適切な使い分けを心がけることが大切です。