「確認いたします」は日常業務でよく使う表現ですが、本当に正しい敬語なのか、もっと丁寧な言い方はないのか、迷うことはありませんか?
「確認しますって敬語ですか?」「確認いたしますでいいの?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、「確認いたします」の正しい使い方から、シーン別の言い換え表現、失礼にならない文例まで、すぐに使える形でまとめました。
メール作成時にコピペできる例文も豊富に掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- 「確認いたします」が正しい敬語かどうか
- シーン別の適切な使い分け方法
- コピペで使える実用的な例文集
- よくある間違いとNG例
「確認いたします」は正しい敬語?意味と使い方の基本を解説
結論から言うと、「確認いたします」は正しい謙譲語です。
「確認」+「いたす(謙譲語)」+「ます(丁寧語)」の組み合わせで、自分の行動をへりくだって表現することで、相手に敬意を示しています。
「確認いたします」が使える基本的な場面
- 上司からの指示を受けたとき
「承知いたしました。詳細を確認いたします」 - 取引先からの依頼事項があるとき
「ご依頼の件、社内で確認いたします」 - 社内で情報共有する際の返答として
「データの件、確認いたします」
なぜ「確認いたします」は丁寧に聞こえるのか
「する」の謙譲語「いたす」を使うことで、自分の行動を低めて表現し、相手への敬意を示しています。
ただし、より丁寧さを求められる場面や、慎重な案件では「確認させていただきます」などの表現も使い分けることが重要です。
「確認いたします」の例文|基本形と丁寧さを加えたバリエーション
【基本形】日常業務で使える文例
使える場面:社内報告・一般的な確認業務
文例:
ご指摘いただいた件、確認いたします。
資料の内容について、確認いたします。
スケジュールを確認いたします。
在庫状況を確認いたします。
システムの動作を確認いたします。
ポイント:簡潔で分かりやすく、日常的な業務連絡に最適
【丁寧形】重要な案件で使える文例
使える場面:初回取引・慎重な案件・上司への報告
文例:
念のため、改めて確認させていただきます。
詳細について確認させていただき、後日ご連絡いたします。
関係部署に確認させていただいた上で、回答申し上げます。
お打ち合わせの件、確認させていただきます。
契約条件を確認させていただいた上で、検討いたします。
ポイント:「させていただく」で更なる敬意を表現、慎重さをアピール
【期限付き】スケジュール明示の文例
使える場面:期限が重要な確認業務
文例:
明日の午前中までに確認いたします。
週明けに確認の上、ご連絡申し上げます。
本日中に確認いたします。
ポイント:いつまでに確認するかを明示することで相手に安心感を与える
🟢 〈参考文例です。貴社の慣例に合わせて調整してご利用ください〉
「確認いたします」の言い換え表現|失礼を避ける敬語の選び方
状況に応じた言い換えパターン
表現 | 丁寧度 | 使える場面 | 例文 |
---|---|---|---|
確認いたします | ★★☆ | 日常業務 | ご指摘の件、確認いたします |
確認させていただきます | ★★★ | 重要案件 | 詳細を確認させていただきます |
ご確認いただけますか | ★★★ | 依頼時 | 資料をご確認いただけますか |
確認の上〜いたします | ★★☆ | 報告型 | 確認の上、ご連絡いたします |
確認いたしまして | ★★☆ | 完了報告 | 確認いたしまして、問題ございません |
確認申し上げます | ★★★ | 格式高い場面 | 契約内容を確認申し上げます |
より丁寧な表現バリエーション
「確認させていただく」系
- 確認させていただきます
- 確認させていただいた上で
- 確認させていただきたく存じます
「ご確認」で相手主語にする表現
- ご確認いただけますでしょうか
- ご確認のほどお願いいたします
- ご確認いただければ幸いです
「拝見」「拝読」を使った表現
- 資料を拝見し、確認いたします
- メールを拝読し、確認いたします
使い分けのポイント
- 社内:「確認いたします」で十分
- 社外・初回:「確認させていただきます」がより安全
- 依頼時:「ご確認いただけますか」で相手主語に
- 急ぎの場合:「至急確認いたします」
- 念入りに行う場合:「詳細に確認いたします」
シーン別の使い分け|メール・対面・上司・取引先への表現例
📧 メールでの使い方
件名例:
- 【確認事項】○○の件について
- ご確認のお願い|○○プロジェクト関連
- 【要確認】○○資料について
- ○○の件 確認いたします
本文例:
いつもお世話になっております。
ご依頼いただいた件について確認いたします。 確認でき次第、あらためてご連絡申し上げます。
お忙しい中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
返信メールの例:
○○様
お疲れさまです。
ご連絡いただいた件、確認いたしました。 下記の通りお答えします。
👥 対面・会議での使い方
使える場面:会議・打ち合わせ中の返答
文例:
念のため確認させていただいてもよろしいでしょうか。
持ち帰って確認いたします。
詳細を確認の上、来週ご報告いたします。
その点について、確認させていただきます。
電話での使い方:
恐れ入ります、確認させていただけますでしょうか。
少々お待ちください、確認いたします。
👔 上司への確認
報告時の文例:
ご指示内容について、再度確認させていただきたく存じます。
詳細を確認の上、報告いたします。
念のため確認いたしますが、○○の件でよろしいでしょうか。
質問時の文例:
確認なのですが、○○の解釈はこちらで間違いないでしょうか。
一点確認させていただきたいことがございます。
🤝 取引先への確認
慎重な案件での文例:
製造部に確認の上、あらためてご案内申し上げます。
社内で確認させていただき、来週までにご回答いたします。
法務部門に確認いたしまして、正式にご連絡申し上げます。
見積もり・契約関連:
価格につきまして、確認させていただきます。
契約条件を確認の上、ご提案いたします。
🟡 〈具体運用前に貴社の業務慣例をご確認ください〉
「確認いたします」のNG例とよくある間違い
❌ よくある間違いパターン
1. 二重敬語
- ❌ 確認させていただかせていただきます
- ⭕ 確認させていただきます
- ❌ ご確認させていただきます
- ⭕ 確認させていただきます
2. 曖昧な表現
- ❌ 確認しておきます(上司・取引先には失礼な印象)
- ⭕ 確認いたします
- ❌ 確認してみます(不確実な印象)
- ⭕ 確認いたします
3. 冗長な表現
- ❌ 確認いただけますでしょうか?
- ⭕ ご確認いただけますか?
- ❌ 確認させていただければと思うのですが
- ⭕ 確認させていただきます
4. 時間を明示しない
- ❌ 確認いたします(いつまでに?)
- ⭕ 明日までに確認いたします
5. 責任を曖昧にする表現
- ❌ 確認できると思います
- ⭕ 確認いたします
🔍 使用前チェックポイント
- 二重敬語になっていないか
- 「ご〜させていただく」は基本的にNG
- 期限を明示しているか
- 「いつまでに」を明確に
- 相手に負担をかけていないか
- 依頼か報告かを明確に区別
- 責任の所在が明確か
- 「〜と思います」ではなく断定的に
- 相手の立場に配慮しているか
- 上司・同僚・部下で表現を使い分け
よくある質問(FAQ)
Q1:「確認いたします」と「確認させていただきます」はどう違う?
A: 丁寧さの度合いが異なります。
- 「確認いたします」:標準的な謙譲語表現
- 「確認させていただきます」:より謙譲的で丁寧
「確認させていただきます」の方がより謙譲的で、重要な案件や初回取引、目上の方に対しては安全です。
Q2:メールの件名に「確認」と入れても良い?
A: 問題ありません。むしろ内容が分かりやすくなります。
良い件名例:
- 【確認事項】○○の件について
- ご確認のお願い|○○について
- 【要確認】○○資料の内容について
件名で用件が分かると、相手も優先度を判断しやすくなります。
Q3:「確認いたします」だけで返信するのは失礼?
A: 簡潔すぎる場合があります。フォロー文を添えると丁寧です。
改善例:
- ❌ 確認いたします。
- ⭕ 確認いたします。確認でき次第ご連絡申し上げます。
- ⭕ 承知いたしました。詳細を確認いたします。
Q4:電話で「確認いたします」は適切?
A: 適切です。ただし対面では更に丁寧な表現も効果的です。
電話での表現例:
- 確認いたします
- 確認させていただきます
- 念のため確認いたします
- 少々確認いたします
Q5:「確認します」と「確認いたします」どちらが良い?
A: 相手との関係性によります。
- 社内の同僚:「確認します」でも可
- 上司・取引先:「確認いたします」が無難
- 重要な案件:「確認させていただきます」
Q6:「確認いたします」の英語表現は?
A: 以下のような表現が使えます。
- I will check(確認します)
- Let me confirm(確認させてください)
- I will verify(検証いたします)
- I will double-check(再確認いたします)
まとめ:「確認いたします」を正しく使い分けよう
「確認いたします」は正しい謙譲語として、日常業務で安心して使えます。
ただし、相手やシーンに応じて適切な表現を選ぶことで、より良いコミュニケーションが図れます。
今日から実践できること
- 相手に応じた使い分け
- 社内:「確認いたします」
- 社外:「確認させていただきます」
- 期限の明示
- 「明日までに確認いたします」
- 「確認の上、来週ご連絡いたします」
- 具体的な確認内容を伝える
- 曖昧な表現を避け、何を確認するかを明確に
- フォロー文で丁寧さをプラス
- 「確認いたします」だけでなく、その後の対応も併せて伝える
📋 シーン別使い分けチェックリスト|当てはまる項目をチェック!
以下の項目にチェックを入れて、最適な「確認」表現を選びましょう。
✅ あなたの状況をチェック
相手について
- □ 取引先・顧客など社外の人
- □ 上司・目上の人
- □ 同僚・部下
- □ 初回のやりとり
内容・場面について
- □ 重要案件・慎重な確認が必要
- □ 急ぎの対応が必要
- □ 日常的な業務連絡
- □ 正式なメール・文書での返答
- □ 電話・対面での返答
あなたの立場について
- □ 相手から指示・依頼を受けた
- □ 相手に確認をお願いしたい
- □ 報告・回答する立場
🎯 チェック結果による推奨表現
「確認させていただきます」を使うべき場合
該当する組み合わせ:
✅ 取引先・顧客など社外の人 + ✅ 初回のやりとり +✅ 重要案件・慎重な確認が必要
例文:
ご提案内容を確認させていただき、来週中にご回答申し上げます。
詳細につきまして確認させていただいた上で、あらためてご連絡いたします。
「確認いたします」を使うべき場合
該当する組み合わせ:
✅ 上司・目上の人 + ✅ 日常的な業務連絡 + ✅ 相手から指示・依頼を受けた
例文:
ご指示の件、確認いたします。
資料の内容について、確認いたします。
「ご確認いただけますか」を使うべき場合
該当する組み合わせ:
✅ 同僚・部下 + ✅ 相手に確認をお願いしたい + ✅ 報告・回答する立場
例文:
資料をご確認いただけますでしょうか。
内容にお間違いがないか、ご確認いただけますか。
「確認の上、〜いたします」を使うべき場合
該当する組み合わせ:
✅ 正式なメール・文書での返答 + ✅ 報告・回答する立場 + ✅ 慎重な確認が必要
例文:
確認の上、あらためてご連絡いたします。
社内で確認の上、来週までにご回答申し上げます。
💡 迷った時の最終判断基準
🔸 優先順位で選ぶ
- 社外の人には「確認させていただきます」
- 社内の上司には「確認いたします」
- お願いするなら「ご確認いただけますか」
🔸 シーン別クイック判定
シーン | 推奨表現 | 理由 |
---|---|---|
取引先へのメール | 確認させていただきます | より丁寧で安全 |
上司への返答 | 確認いたします | 適切な敬語レベル |
同僚への依頼 | ご確認いただけますか | 相手主語で配慮 |
急ぎの案件 | 至急確認いたします | 緊急度を明示 |
🔸 間違いやすいパターン
- ❌ 部下に「確認させていただきます」→ 過度に丁寧
- ❌ 取引先に「確認します」→ 敬語が不足
- ❌ 依頼時に「確認いたします」→ 立場が逆
🚀 実践的な活用方法
Step1: チェックリストで状況確認
まず上記のチェック項目で自分の状況を整理
Step2: 推奨表現の確認
チェック結果に基づいて最適な表現を選択
Step3: 例文を参考に作成
実際の文例を参考に、自分の状況に合わせて調整
Step4: 最終チェック
- 相手との関係性は適切か?
- 場面に合った丁寧さか?
- 具体的な行動を示しているか?
💼 このチェックリストをブックマークして、迷った時にすぐ確認できるようにしておきましょう!
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