結論:「重ねての質問で恐縮ですが」は、相手に再度質問する際の最も丁寧なクッション言葉です。
「繰り返し伺って申し訳ありません」という謙遜の気持ちを示し、ビジネスメールや会議で失礼なく追加質問したい時の最適表現といえます。
本記事では、正確な意味とニュアンスを解説し、すぐコピペできる例文20選、状況別の言い換え表現、誤用を避けるポイントまで完全網羅しました。
表現 | 使用場面 | 丁寧度 |
---|---|---|
重ねての質問で恐縮ですが | 社外メール・顧客対応・会議 | ★★★ |
恐れ入りますが | 上司・取引先への依頼 | ★★☆ |
念のため確認ですが | 社内・同僚との確認 | ★☆☆ |
この記事はこんな人向け
- ビジネスメールで質問を重ねる時に失礼にならない表現を知りたい
- 「恐れ入りますが」との使い分けを明確にしたい
- すぐ使える例文をコピーして業務効率化したい
「重ねての質問で恐縮ですが」の意味とニュアンス
基本的な意味
- 「重ねて」 = 繰り返し・再度・もう一度
- 「恐縮」 = 相手に迷惑をかけることへの遠慮・申し訳なく思う気持ち
つまり「繰り返し質問して申し訳ない」という謙遜の気持ちを丁寧に表現した敬語です。
使用する理由と効果
相手への配慮を示しながら、自然に追加質問できるのが最大のメリット。
一度質問した後に、さらに確認したい事項があった場合の「クッション言葉」として機能します。
🟢 センシティブ度:低 〈一般的なビジネス表現です。安心してご利用ください〉
すぐ使える例文集【シーン別20選】
ビジネスメール(社外・顧客対応)
1. 請求・支払い関連 重ねての質問で恐縮ですが、ご請求書の送付予定日はいつ頃になりますでしょうか。
ポイント:金銭に関わる内容は特に丁寧に
2. 資料・書類確認 重ねての質問で恐縮ですが、添付いただいた契約書は最新版でよろしいでしょうか。
ポイント:重要書類の確認は念入りに
3. スケジュール調整 重ねての質問で恐縮ですが、来週の打ち合わせ時間に変更はございませんか。
ポイント:日程確認は相手の都合を最優先に
4. 商品・サービス詳細 重ねての質問で恐縮ですが、こちらの商品の保証期間はどの程度でしょうか。
ポイント:購入前の最終確認で使用
会議・打ち合わせ(口頭)
5. 決裁・承認プロセス 重ねての質問で恐縮ですが、最終的なご判断はどちらの部署で行われますでしょうか。
ポイント:責任の所在を明確にする際に
6. 予算・費用関連 重ねての質問で恐縮ですが、来期の予算枠はすでに決定しておりますでしょうか。
ポイント:数字に関わる重要な確認
7. 進捗・状況確認 重ねての質問で恐縮ですが、プロジェクトの現在の進捗はいかがでしょうか。
ポイント:定期的な状況把握に
上司・社内向け
8. 指示内容の確認 重ねての質問で恐縮ですが、この案件の優先度は最上位でよろしいでしょうか。
ポイント:重要度の再確認で判断ミスを防ぐ
9. 期限・締切確認 重ねての質問で恐縮ですが、資料の提出期限は本日の17時で間違いございませんか。
ポイント:締切の最終確認は必須
10. 作業範囲の明確化 重ねての質問で恐縮ですが、今回の作業範囲にはテスト工程も含まれますでしょうか。
ポイント:作業漏れを防ぐ確認
顧客サポート・アフターフォロー
11. 商品状況確認 重ねての質問で恐縮ですが、お手元の商品は正常に動作しておりますでしょうか。
ポイント:継続的なフォローアップに
12. 手続き・プロセス確認 重ねての質問で恐縮ですが、返品をご希望の場合は指定期日内でよろしいでしょうか。
ポイント:重要な手続きの再確認
依頼・お願い
13. 意見・提案の求め方 重ねての質問で恐縮ですが、追加でご意見やご提案をいただけますでしょうか。
ポイント:相手の知見を借りたい時
14. 参加・協力依頼 重ねての質問で恐縮ですが、明日の会議にご同席いただくことは可能でしょうか。
ポイント:追加の協力をお願いする際
詳細確認・補足質問
15. 仕様・条件確認 重ねての質問で恐縮ですが、納期の条件に土日祝日は含まれますでしょうか。
ポイント:契約条件の細部確認
16. 連絡・報告方法 重ねての質問で恐縮ですが、進捗報告はメールとお電話のどちらがよろしいでしょうか。
ポイント:相手の希望する連絡手段の確認
17. 変更・修正内容 重ねての質問で恐縮ですが、先ほどの資料修正箇所は2ページ目のみでよろしいでしょうか。
ポイント:変更範囲の明確化
18. 権限・承認確認 重ねての質問で恐縮ですが、この件については部長承認が必要でしょうか。
ポイント:決裁ルートの確認
19. 技術・専門的内容 重ねての質問で恐縮ですが、システム更新時のダウンタイムはどの程度を想定されていますか。
ポイント:専門的な詳細確認
20. フォローアップ 重ねての質問で恐縮ですが、次回のお打ち合わせまでに準備すべき資料はございますか。
ポイント:次のステップの確認
🟢 センシティブ度:低
参考文例です。貴社の慣例に合わせて調整してご利用ください
状況別の言い換え表現
より柔らかい表現
- 「恐れ入りますが」 – 汎用性が高く使いやすい
- 「念のため確認ですが」 – 社内やカジュアルな場面に
- 「差し支えなければ」 – 相手の都合を最優先にしたい時
より丁寧な表現
- 「恐縮に存じますが」 – 非常にフォーマルな場面
- 「お忙しい中恐れ入りますが」 – 相手の状況への配慮込み
- 「失礼とは存じますが」 – 踏み込んだ質問の前置きに
英語表現
- “Sorry to ask again, but…” – 最も近い英語表現
- “I apologize for the follow-up question, but…” – よりフォーマル
- “May I ask one more question?” – 簡潔な表現
誤用例と正しい使い方【比較表】
❌ NG表現 | 問題点 | ⭕ 修正版 |
---|---|---|
赤太字:重ねてのご質問で恐縮ですが | 自分の行為に「ご」を付けるのは不適切 | 重ねての質問で恐縮ですが |
赤太字:重ねての質問をさせていただき恐縮ですが | 冗長でくどい印象 | 重ねての質問で恐縮ですが |
赤太字:重ねての質問で恐縮に存じますが | 硬すぎて不自然 | 重ねての質問で恐縮ですが |
赤太字:重ねて質問で恐縮ですが | 「の」が抜けて文法的に不完全 | 重ねての質問で恐縮ですが |
基本形「重ねての質問で恐縮ですが」をそのまま使うのが最も自然で適切
よくある質問(FAQ)
Q1. 「重ねての質問で恐縮ですが」は口頭でも使える?
A. 使えます。
会議や打ち合わせで丁寧に追加質問する際に自然です。
メールだけでなく対面での会話でも効果的なクッション言葉として機能します。
例:「重ねての質問で恐縮ですが、予算についてもう少し詳しく教えていただけますか」
Q2. もっとカジュアルな表現はありますか?
A. 「恐れ入りますが」「念のため確認ですが」 が適切です。
社内の同僚や親しい取引先であれば、これらの表現でも十分丁寧さは保てます。
Q3. 何度も同じ表現を使って大丈夫?
A. 問題ありません。
ただし、1つのメールや会話で連続使用する場合は「恐れ入りますが」「差し支えなければ」などと使い分けると自然です。
Q4. 英語ではどう表現する?
A. “Sorry to ask again, but…” が最も近い表現です。
ビジネスシーンでは “I apologize for the follow-up question, but…” も適切です。
Q5. 上司や目上の人にも使える?
A. 使えます。
むしろ目上の方への追加質問では必須の表現といえます。
相手への敬意と配慮を示す効果的なクッション言葉です。
Q6. 「二度目の質問で恐縮ですが」との違いは?
A. 意味はほぼ同じです。
ただし「重ねて」の方が一般的で柔らかい響きがあり、ビジネスシーンでより多用されています。
まとめ:「重ねての質問で恐縮ですが」を効果的に活用しよう
「重ねての質問で恐縮ですが」は、追加質問時の最適なクッション言葉として、あらゆるビジネスシーンで活用できます。
活用のポイント
- 相手への配慮を示しながら自然に追加質問できる
- メール・対面どちらでも使用可能
- 目上の方にも安心して使える丁寧な表現
- 基本形をそのまま使うのが最も適切
今すぐ実践してみよう
- 「恐れ入りますが」「恐縮ですが」の違いを知りたい方はこちら
- 「申し訳ありませんが」の正しい使い方と例文はこちら
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