ビジネスシーンでは、依頼した案件の進捗確認や期限が近づいている作業の催促など、リマインドが必要な場面が頻繁に発生します。
しかし、「催促」は相手に対してプレッシャーを与えかねないデリケートなコミュニケーションです。
特に日本のビジネス文化では、相手との関係性を損なわないよう、適切な表現と配慮が求められます。
本記事では、ビジネスパーソンが日々直面する「リマインド」や「催促」の場面で活用できる、失礼にならない日本語表現と効果的なコミュニケーション方法を徹底解説します。
すぐに使えるテンプレートも多数ご用意していますので、ぜひ実務にお役立てください。
この記事でわかること
- リマインドと催促の基本的な違いと適切な使い分け
- 相手の立場や状況に配慮した失礼にならないリマインド表現
- シーン別・相手別の効果的なリマインドメールテンプレート
- リマインドする際のタイミングとフォローアップの方法
- 催促しても返信がない場合の対処法
それでは、ビジネスシーンで役立つリマインドの書き方と表現方法について、実践的なアプローチで解説していきます。
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すぐに使えるリマインドメールのテンプレート36選
ビジネスシーンですぐに活用できるリマインドメールのテンプレートを、シーン別・目的別にご紹介します。
状況に合わせてカスタマイズしてお使いください。
リマインドメールでは、相手に「催促されている」という不快感を与えないことが重要です。
以下のテンプレートは、相手の立場に配慮した丁寧な表現を心がけています。
社内向けリマインドメール例文
上司への提出物リマインド
件名:【リマインド】企画書提出について
〇〇部長
お世話になっております。△△部の□□です。
先日ご依頼いただいた企画書についてリマインドのご連絡をさせていただきます。
提出期限は今週金曜日(○月○日)となっております。
ご多忙の折、大変恐縮ではございますが、ご確認いただけますと幸いです。
何かご不明点などございましたら、お気軽にお申し付けください。
よろしくお願いいたします。
△△部 □□
同僚への資料共有リマインド
件名:【確認】プロジェクト資料の共有について
〇〇さん
お疲れさまです。□□です。
先日お願いした××プロジェクトの資料共有について、確認のご連絡をさせていただきます。
チーム全体での共有が明日(○月○日)までとなっておりますので、可能でしたら本日中にご共有いただけると助かります。
ご多用中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
□□
部下への業務進捗リマインド
件名:月次レポートの進捗確認
〇〇さん
お疲れさまです。□□です。
月次レポートの提出期限が明後日(○月○日)に迫っております。
現在の進捗状況を教えていただけますでしょうか。
もし作成にあたり何か困っていることがあれば、サポートいたしますので、遠慮なくお知らせください。
よろしくお願いいたします。
□□
社外向けリマインドメール例文
取引先への見積書リマインド
件名:【確認】見積書ご提出のお願い
株式会社〇〇
△△様
いつもお世話になっております。
株式会社□□の××でございます。
先日依頼させていただきました○○案件の見積書について、確認のご連絡をさせていただきます。
弊社の予算確定が今月末(○月○日)となっており、社内での検討時間を確保したいと考えております。
大変恐れ入りますが、今週中にご提出いただくことは可能でしょうか。
ご多忙の中、お手数をおかけして申し訳ございませんが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
株式会社□□
××
クライアントへの承認リマインド
件名:【ご確認】プロジェクト進行に関するご承認のお願い
株式会社〇〇
△△様
お世話になっております。
株式会社□□の××でございます。
先日ご提案させていただきました○○プロジェクトの企画書につきまして、
ご確認のご連絡をさせていただきます。
次のステップに進むためには今週中(○月○日まで)にご承認をいただく必要がございます。
スケジュール通りにプロジェクトを進行するため、ご多忙とは存じますが、
ご確認とご承認をいただけますと幸いです。
ご不明点やご質問などございましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社□□
××
状況別の丁寧な催促表現
リマインドの性質や緊急度に応じて、以下のような表現バリエーションを活用することで、相手に不快感を与えず、効果的に催促することができます。
初回リマインド(やわらかい表現)
- 「ご確認のご連絡をさせていただきます」
- 「念のためお知らせいたします」
- 「進捗状況をお伺いできればと存じます」
- 「お手すきの際にご対応いただけますと幸いです」
- 「状況をお聞かせいただければ助かります」
- 「もしよろしければ、現状についてお教えいただけますでしょうか」
2回目のリマインド(少し強めの表現)
- 「期限が迫っておりますので、ご確認をお願いいたします」
- 「スケジュールの関係上、○日までに必要となっております」
- 「社内での検討時間確保のため、早めのご返答をお願いできますでしょうか」
- 「プロジェクトの円滑な進行のため、ご対応をお願いいたします」
- 「次のステップに進むためにも、ご連絡をいただけると助かります」
- 「今週中のご回答が必要となっております」
緊急性が高い場合(丁寧かつ明確な表現)
- 「本件は緊急性が高いため、本日中のご返答をお願いいたします」
- 「期限が本日までとなっており、至急のご対応をお願いいたします」
- 「予定通りに進めるためには、明日までにご判断が必要でございます」
- 「他部署からの強い要請があり、今日中のご連絡が必須となっております」
- 「明日の会議で使用するため、本日午後5時までにご提出をお願いいたします」
- 「納期遵守のため、本日中のご確認が必要です」
間違いやすいポイント
緊急性が高い場合でも、責任を押し付けるような表現(「あなたが遅れているせいで」「すぐに対応してください」など)は避け、事実と必要性を伝える表現を心がけましょう。
「リマインド」と「催促」の違いと適切な使い分け
「リマインド」と「催促」は目的は似ていますが、ニュアンスや印象が大きく異なります。
相手に不快感を与えないコミュニケーションのためには、この違いを理解し、適切に使い分けることが重要です。
「リマインド」と「催促」の違いを理解し、状況に応じて適切な表現を選びましょう。
リマインドと催促の定義と印象の違い
リマインドの特徴
- 定義: 相手に物事を思い出してもらうためのお知らせ
- ニュアンス: 「お知らせ」「案内」「確認」という印象
- 主体: 相手のためという姿勢が基本
- 印象: 相手への配慮が感じられる
催促の特徴
- 定義: 相手に早く行動を起こしてもらうための促し
- ニュアンス: 「急かす」「急がせる」という印象
- 主体: 自分(自社)のためという側面が強い
- 印象: プレッシャーを与える印象がある
具体例で見るリマインドと催促の違い
リマインド表現の例
- 「先日ご依頼した件について、確認のご連絡をさせていただきます」
- 「期限が近づいておりますので、お知らせいたします」
- 「ご多忙中恐れ入りますが、進捗状況をお聞かせいただければ幸いです」
催促表現の例(ビジネスでは避けるべき表現)
- 「まだ対応していただけていませんが、いつ頃完了しますか?」
- 「早急に対応してください」
- 「すぐに返信をお願いします」
間違いやすいポイント
「催促」という言葉自体をメールやコミュニケーションで使うことも避けましょう。
「確認のご連絡」「念のためのお知らせ」など、相手を尊重する表現を心がけてください。
状況別の使い分け方
リマインドと催促の概念を理解したうえで、ビジネスシーンでの状況に応じた使い分けを考えましょう。
リマインドが適切な状況
- 期限までに余裕がある場合
- 初回の確認連絡をする場合
- 相手が意図的に遅らせているわけではなく、単に忘れている可能性がある場合
- 相手との良好な関係性を維持したい場合
より強いアプローチが必要な状況
- 複数回リマインドしても反応がない場合
- 期限が切迫している場合
- プロジェクト全体に影響が出る可能性がある場合
このような状況でも、「催促」ではなく「丁寧なリマインド」「確認のお願い」という姿勢を保ちつつ、緊急性や重要性を伝えることが大切です。
失礼にならないリマインドの基本ポイント
リマインドを送る際の基本的なポイントを押さえることで、相手に不快感を与えず、効果的に用件を伝えることができます。
相手の立場に立ち、相手を尊重する姿勢でリマインドを行うことが重要です。
リマインドメールの基本構成
効果的なリマインドメールには、以下の要素を含めることが重要です。
- 明確な件名
- 「【リマインド】〇〇について」
- 「【確認】△△の件」
- 「【お願い】□□の進捗について」
- 丁寧な挨拶と自己紹介
- 「お世話になっております。〇〇部の△△です」
- 「いつもお世話になっております。株式会社〇〇の△△でございます」
- リマインドの目的
- 「先日ご依頼した〇〇についてリマインドのご連絡をさせていただきます」
- 「△△プロジェクトの進捗確認のためご連絡いたしました」
- 具体的な内容と期限
- 「提出期限は〇月△日(□)となっております」
- 「会議は来週〇月△日(□)15時からの予定です」
- 相手への配慮
- 「ご多忙の折、恐れ入りますが」
- 「お手数をおかけして申し訳ございませんが」
- 具体的な行動の依頼
- 「可能でしたら今週中にご回答いただけますと幸いです」
- 「進捗状況をお知らせいただけますでしょうか」
- コミュニケーションの門戸を開く
- 「何かご不明点がございましたら、いつでもご連絡ください」
- 「サポートが必要でしたら、お気軽にお申し付けください」
- 締めの挨拶
- 「よろしくお願いいたします」
- 「引き続きよろしくお願い申し上げます」
間違いやすいポイント
リマインドメールで相手を責めるような表現(「まだ対応いただいていないようですが」「返信が遅れているため」など)は避け、あくまで確認や思い出してもらうことを目的とした表現を選びましょう。
相手に不快感を与えない表現の工夫
リマインドをする際には、以下のような表現の工夫が効果的です。
直接的な催促を避ける表現
- ❌ 「まだ提出されていませんが」
- ⭕ 「ご提出の期限が近づいておりますので、お知らせいたします」
相手の状況を思いやる表現
- ❌ 「すぐに返信してください」
- ⭕ 「ご多忙のところ恐れ入りますが、ご確認いただけますと幸いです」
自分側の事情を伝える表現
- ❌ 「期限を過ぎているので急いでください」
- ⭕ 「次のステップに進むために〇日までに確認が必要なため、ご連絡させていただきました」
選択肢を提示する表現
- ❌ 「今すぐ回答してください」
- ⭕ 「ご都合がよろしければ、本日中にご回答いただくか、ご対応可能な時期をお知らせいただけますと助かります」
謝意を示す表現
- ❌ 「早く対応してください」
- ⭕ 「お手数をおかけしますが、ご対応いただけますと大変ありがたく存じます」
相手別・状況別のリマインド表現の使い分け
リマインドの表現は、相手との関係性や状況によって使い分けることが重要です。
適切な表現を選ぶことで、コミュニケーションの効果が大きく変わります。
相手との関係性や状況に応じた表現を選び、円滑なコミュニケーションを心がけましょう。
社内・社外別の適切な表現
社内向けリマインド表現
社内では関係性に応じた適切な表現を選ぶことが重要です。
上司へのリマインド
- 「ご確認いただける時期について、お教えいただけますと幸いです」
- 「ご多忙のところ恐れ入りますが、進捗状況をお聞かせいただければ助かります」
- 「お手すきの際にご意見をいただけますでしょうか」
同僚へのリマインド
- 「〇〇の件、進捗はいかがでしょうか?」
- 「期限が近づいているので、状況を教えてもらえると助かります」
- 「念のため確認ですが、〇〇は対応いただけていますでしょうか」
部下へのリマインド
- 「〇〇の進捗状況を教えてください」
- 「期限までのスケジュールを確認させてください」
- 「何か問題があれば、一緒に解決していきましょう」
間違いやすいポイント
社内でも、特に部下へのリマインドでは指示的な表現になりがちですが、相手の状況を思いやり、必要に応じてサポートする姿勢を示すことが重要です。
社外向けリマインド表現
社外の方へのリマインドでは、より丁寧な表現と配慮が必要です。
取引先へのリマインド
- 「先日ご依頼した件について、確認のご連絡をさせていただきます」
- 「大変恐れ入りますが、進捗状況をお聞かせいただけますでしょうか」
- 「弊社の準備の都合上、〇日までにご連絡いただけますと幸いです」
クライアントへのリマインド
- 「プロジェクト進行のため、ご意見を賜りたく存じます」
- 「次のステップに進むための準備をしておりますので、ご確認いただけますと助かります」
- 「ご多用中誠に恐縮ではございますが、ご検討状況をお聞かせいただければ幸いです」
状況の緊急度による表現の使い分け
状況の緊急度に応じて、適切な表現を選びましょう。
緊急性が低い場合(期限まで余裕がある)
- 「お手すきの際にご確認いただけますと幸いです」
- 「今週中にご対応いただけると助かります」
- 「次回のミーティングまでにご意見をいただけますでしょうか」
緊急性が中程度の場合(期限が迫っている)
- 「期限が〇日後に迫っておりますので、ご対応をお願いいたします」
- 「次のステップに進むため、明日までにご確認いただけますでしょうか」
- 「社内での検討時間確保のため、本日中のご回答をお願いできないでしょうか」
緊急性が高い場合(期限が切迫している)
- 「大変恐れ入りますが、本件は至急のご対応が必要となっております」
- 「プロジェクトの進行に影響が出るため、本日中のご連絡をお願いいたします」
- 「緊急を要する案件のため、できるだけ早いご回答をお願い申し上げます」
間違いやすいポイント
緊急性が高い場合でも、相手を責めるような表現は避け、なぜ急いでいるのかという理由を明確に伝えることで、相手の協力を得やすくなります。
リマインドのタイミングと頻度
リマインドを送るタイミングと頻度は、相手への印象や対応のしやすさに大きく影響します。
適切なタイミングでリマインドを行うことで、効果的なコミュニケーションが実現します。
リマインドの適切なタイミングと頻度を把握し、状況に応じた対応を心がけましょう。
効果的なリマインドのタイミング
リマインドを送るタイミングは、案件の性質や重要度、期限までの余裕などを考慮して決めましょう。
一般的なリマインドのタイミング目安
- 期限の1週間前: 最初のリマインド(相手に準備の時間を十分に確保)
- 期限の2〜3日前: 2回目のリマインド(対応の必要性を再確認)
- 期限の前日: 最終リマインド(期限が迫っていることを明確に伝える)
プロジェクトの規模別タイミング
- 大規模プロジェクト: 期限の2週間前、1週間前、3日前、前日
- 中規模プロジェクト: 期限の1週間前、3日前、前日
- 小規模な依頼: 期限の3日前、前日
間違いやすいポイント
リマインドを送る際は、相手が対応するのに十分な時間的余裕を持たせることが重要です。
期限直前のリマインドは、相手に十分な対応時間を与えられないため、避けるべきです。
リマインドの頻度と間隔の調整
リマインドの頻度は、案件の重要度や緊急性、相手との関係性によって調整しましょう。
基本的な頻度のガイドライン
- 低緊急度の案件: 初回リマインド後、返信がなければ3〜5営業日後に2回目
- 中緊急度の案件: 初回リマインド後、2〜3営業日後に2回目
- 高緊急度の案件: 初回リマインド後、1〜2営業日後に2回目
相手別の配慮
- 忙しい上司や重要クライアント: リマインドの頻度を下げ、1回のリマインドで必要な情報を端的に伝える
- 部下や直接の担当者: 定期的なフォローアップが可能
リマインドの間隔を短くする場合
リマインドの間隔を短くする場合は、理由を明確に伝えましょう。
- 「急遽納期が早まったため、本日中のご確認をお願いいたします」
- 「他部署からの要請により、予定よりも早く対応が必要となりました」
- 「システムの都合上、本日中の登録が必要となっております」
間違いやすいポイント
リマインドの頻度が高すぎると、相手に不快感やプレッシャーを与える可能性があります。
緊急でない限り、少なくとも1〜2営業日の間隔を空けるよう心がけましょう。
返信がない場合の段階的アプローチ
複数回リマインドしても返信がない場合は、コミュニケーション手段や表現を段階的に変えていくことが効果的です。
状況に応じて適切なアプローチを選び、コミュニケーションを円滑に進めましょう。
返信がない場合の対応ステップ
返信がない場合は、以下のようなステップで対応を検討しましょう。
ステップ1:メールでの再リマインド
- 前回のメールに返信する形で連絡(スレッドを維持)
- 「先日ご連絡した〇〇について、確認のご連絡をさせていただきます」
- 「お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認いただけますでしょうか」
ステップ2:コミュニケーション手段の変更
- チャットツールでの連絡(Teams、Slack、Chatworkなど)
- 「先ほどメールでもご連絡しましたが、確認がしやすいようこちらでもお知らせいたします」
- 電話での連絡(特に緊急性が高い場合)
- 「メールでもご連絡しておりましたが、確実にお伝えしたく、お電話させていただきました」
ステップ3:別のアプローチの検討
- 関係者や別の担当者への連絡
- 「〇〇様にご連絡しておりますが、ご多忙のようですので、代わりにご対応いただける方はいらっしゃいますでしょうか」
- 上司や管理者を通じての確認
- 「先方の〇〇様にご連絡していますが、お返事がないため、御社の△△様に状況を確認していただけないでしょうか」
間違いやすいポイント
段階的にアプローチを変更する際も、相手を責めるような表現は避け、あくまで「確認」「お知らせ」の姿勢を保ちましょう。
効果的なフォローアップの方法
返信がない場合のフォローアップでは、以下のポイントを意識すると効果的です。
メールの件名を変更する
- 「【再送】〇〇について」
- 「【ご確認ください】〇〇の件」
- 「【期限間近】〇〇のご対応について」
新たな情報や価値を提供する
- 「追加情報がございますので、ご連絡いたします」
- 「選択肢を増やしましたので、ご検討ください」
- 「より具体的な内容をご用意いたしましたので、ご確認ください」
相手の選択肢を明確にする
- 「ご都合がよろしければ、以下の選択肢からお選びください」
- 「現時点での進捗状況をお聞かせいただけますでしょうか」
- 「対応可能な日程をお知らせいただけると幸いです」
期限や影響を明確にする
- 「〇月△日までに対応が必要なため、ご連絡をお願いいたします」
- 「このままスケジュールが遅延した場合、□□への影響が懸念されます」
- 「社内での最終判断が〇日となっておりますので、それまでにご回答いただけますと幸いです」
リマインド時によくある失敗とその回避策
効果的なリマインドを行うためには、よくある失敗パターンを理解し、それを回避する方法を知っておくことが重要です。
リマインドの失敗例と対策を把握して、より効果的なコミュニケーションを実現しましょう。
リマインドでよくある失敗パターン
リマインドメールを送る際によくある失敗パターンと、その問題点を理解しましょう。
1. 責任転嫁型のリマインド
【問題例】
「前回お願いした件について、まだ回答をいただいておりませんが、いつ頃対応いただけますでしょうか。このままでは納期に間に合いません。」
問題点
相手に責任を押し付け、プレッシャーをかけることで、相手の反感を買い、関係性を損なう可能性があります。
2. 曖昧で具体性に欠けるリマインド
【問題例】
「先日お願いした件、よろしくお願いします。」
問題点
何についてのリマインドなのか、期限はいつなのかなど、具体的な情報がないため、相手が対応しづらくなります。
3. 一方的な要求型のリマインド
【問題例】
「明日までに必ず提出してください。期限厳守でお願いします。」
問題点
相手の状況への配慮がなく、一方的な要求は相手との関係性を悪化させる恐れがあります。
4. リマインドの頻度が高すぎる
【問題例】
「(1日に複数回)まだ対応いただけていないようですが、進捗はいかがでしょうか。」
問題点
短時間の間に何度もリマインドすると、相手に対して過度なプレッシャーをかけることになり、反感を買う可能性があります。
間違いやすいポイント
リマインドの目的は、相手に思い出してもらい、必要な行動を促すことです。
相手を責めたり、プレッシャーをかけすぎたりすることは、効果的なリマインドとは言えません。
効果的なリマインドの代替アプローチ
失敗例を回避し、効果的なリマインドを行うための代替アプローチを紹介します。
1. 責任転嫁型の代わりに「共同問題解決型」アプローチ
【改善例】
「先日ご依頼した〇〇について、確認のご連絡をさせていただきます。納期が〇月△日に迫っておりますので、現在の進捗状況をお聞かせいただけますでしょうか。もし何かお困りの点があれば、ぜひお知らせください。一緒に解決策を考えたいと思います。」
ポイント
相手を責めるのではなく、一緒に問題を解決する姿勢を示すことで、協力を得やすくなります。
2. 曖昧さを避け、具体的な情報を提供
【改善例】
「先日(〇月△日)にお願いした××プロジェクトの見積書について、確認のご連絡をさせていただきます。社内での予算確定が〇月△日となっており、それまでにご提出いただけますと幸いです。」
ポイント
いつ、何について、いつまでに必要かを明確に伝えることで、相手が対応しやすくなります。
3. 一方的要求ではなく「選択肢を提示」するアプローチ
【改善例】
「〇〇の提出期限が明日となっております。もし完成が難しい場合は、現時点での進捗をお送りいただくか、完成可能な日程をお知らせいただけませんでしょうか。今後のスケジュールの調整を検討いたします。」
ポイント
相手に選択肢を提示することで、状況に応じた対応を促すことができます。
4. 頻度を調整した「計画的」なリマインド
【改善例】
「先日ご連絡した〇〇について、期限(〇月△日)まであと3日となりましたので、念のためお知らせいたします。次回のご連絡は、特に進展がない場合、期限前日にさせていただく予定です。」
ポイント
リマインドの頻度や次回の連絡予定を伝えることで、相手に心の準備をしてもらうことができます。
まとめ:効果的なリマインドで業務効率を上げる
ビジネスシーンでのリマインドは、相手への配慮と効果的なコミュニケーションのバランスが重要です。
本記事で紹介した方法やテンプレートを活用して、円滑な業務進行を実現しましょう。
ポイントの再確認
- 「リマインド」と「催促」の違いを理解する
- リマインドは「思い出してもらう」ための連絡
- 催促は「急かす」印象を与えるため表現に注意
- 相手に配慮した表現を選ぶ
- 相手の立場や状況を思いやる言葉遣い
- 直接的な催促表現を避ける
- 具体的で明確な情報を提供する
- 何について、いつまでに必要かを明確に
- 対応に必要な情報を過不足なく提供
- 適切なタイミングと頻度でリマインドする
- 期限に余裕を持ったリマインド
- 状況に応じた頻度の調整
- 段階的なアプローチで対応する
- 返信がない場合の対応手順を計画
- コミュニケーション手段の変更を検討
ビジネスにおけるリマインドは、単に「催促」するためのものではなく、円滑なプロジェクト進行と良好な人間関係を両立させるための重要なコミュニケーションスキルです。
相手への配慮を忘れず、効果的なリマインドを心がけましょう。
効果的なリマインドは、相手との信頼関係を損なうことなく、業務を円滑に進めるための重要なスキルです。
本記事で紹介したテンプレートや表現方法を、ぜひ日々のビジネスシーンでお役立てください。
関連記事(リマインド)
- 「リマインド」の日本語表現と相手を不快にさせない上手な催促法!忙しいビジネスパーソン必見
- 「リマインド」「催促」の違い|ビジネスシーンでの効果的な使い分けやNGパターンも
- 「進捗状況を確認したい」丁寧な表現と使い分け一覧【例文付き】
- 「急ぎで」急ぎの依頼をプレッシャーなく伝える!ビジネスでの上手な言い換え表現集
- 「確認する」丁寧な言い換え表現と例文集【ビジネス敬語】
よくある質問(FAQ)
Q1:リマインドと催促の違いは何ですか?
A1:リマインドは「思い出してもらう」ための連絡で、相手への配慮が感じられる表現です。
一方、催促は「急かす」印象があり、プレッシャーを与える表現になりがちです。ビジネスシーンでは「リマインド」の姿勢で連絡することが効果的です。
Q2:何度リマインドしても返信がない場合はどうすればよいですか?
A2:まずコミュニケーション手段を変えてみましょう(メール→チャット→電話など)。
それでも反応がない場合は、別のアプローチとして、関係者や別の担当者に状況を確認する、上司を通じて連絡するなどの方法を検討しましょう。
Q3:リマインドの適切な頻度はどのくらいですか?
A3:案件の緊急度によりますが、基本的には低緊急度の場合は3〜5営業日、中緊急度の場合は2〜3営業日、高緊急度の場合は1〜2営業日の間隔を目安にしましょう。
頻繁すぎるリマインドは相手に不快感を与える可能性があります。
Q4:上司へのリマインドで気をつけるべきポイントは?
A4:上司へのリマインドでは特に敬意を示す表現を心がけ、「ご確認いただける時期についてお教えいただけますと幸いです」など、相手の判断を尊重する表現を使いましょう。
また、上司が多忙であることを前提に、簡潔で要点を押さえた内容にすることも重要です。
Q5:緊急性の高いリマインドはどう伝えるべきですか?
A5:緊急性が高い場合でも、相手を責めるような表現は避け、なぜ急いでいるのかという理由を明確に伝えることが重要です。
「プロジェクトの進行に影響が出るため、本日中のご連絡をお願いいたします」など、事実と必要性を伝える表現を心がけましょう。
Q6:リマインドメールの件名はどのように書くべきですか?
A6:件名は一目で内容がわかるよう、「【リマインド】〇〇について」「【確認】△△の件」「【お願い】□□の進捗について」など、目的と内容を明確に示しましょう。
緊急性が高い場合は「【期限間近】」「【至急】」などを追加するとより効果的です。