「取引先への年賀状じまいは、どんな文章なら失礼にならない?」
「上司や同僚には、もっと短く自然に伝えたい」
「会社として年賀状をやめる場合、個人の文例をそのまま使ってもよいのだろうか」
ビジネスで年賀状じまいを伝える際は、相手との関係や立場に合わせて文章を選ぶことが大切です。
基本は、これまでの感謝・年賀状を終了すること・今後の関係継続の3点を簡潔に伝えることです。
ただし、取引先への正式な案内と、上司や同僚への個人的な挨拶では、適切な言葉遣いが異なります。
また、「今年から送らない」のか「今回の年賀状を最後にする」のかによっても、文章を変える必要があります。
この記事では、取引先・上司・社内・顧客向けの文例に加え、短文、メール、最後の年賀状、寒中見舞いなど、そのまま使いやすい年賀状じまいの文例20選を紹介します。
自分の立場と相手との関係に合う文例を選び、必要な部分を調整してお使いください。
ビジネスの年賀状じまいは3ステップで書く
年賀状じまいの文章は、難しい言葉を並べる必要はありません。
次の3つの順番で書くと、丁寧で分かりやすい文章になります。
1. これまでの感謝を述べる
最初に、年賀状のやり取りや日頃のお付き合いに対する感謝を伝えます。
例えば、次のような表現です。
- これまでのご厚情に深く感謝申し上げます。
- 長年にわたり温かいお心遣いを賜り、誠にありがとうございました。
- 日頃より大変お世話になっております。
取引先には丁寧な敬語を使い、同僚など親しい相手には少し柔らかい表現でも構いません。
2. 年賀状を終了することを伝える
次に、年賀状による挨拶を終了することを明確にします。
今後送らない場合
「今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきます。」
今回の年賀状を最後にする場合
「誠に勝手ながら、今回をもちまして年賀状によるご挨拶を終了させていただきます。」
企業方針として終了する場合
「弊社では、ご挨拶方法の見直しに伴い、今後は年賀状の送付を終了させていただくこととなりました。」
いつから送付を終了するのかを明確にすることで、相手に誤解を与えにくくなります。
3. 今後の関係継続を丁寧に書く
最後は、年賀状をやめても、今後のお付き合いは変わらないことを伝えます。
- 今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
- 引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
- これからもどうぞよろしくお願いいたします。
年賀状じまいは、人間関係を終了するための文章ではありません。
年賀状のやり取りだけを終了することが伝わる結び方を選びましょう。
取引先・社外向けの年賀状じまい文例4選
取引先や社外の関係者には、感謝と今後の取引関係を大切にする意思が伝わる文章を使います。
会社としての通知なのか、個人としての挨拶なのかも確認しましょう。
文例1:取引先に使いやすい基本の文章
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ではございますが、今後は年賀状による新年のご挨拶を控えさせていただきたく存じます。
これまでのご厚情に心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
幅広い取引先に使いやすい基本形です。
個人として伝える場合に適しています。会社全体の廃止通知であれば、会社方針であることを明記しましょう。
文例2:重要な取引先に送る丁寧な文章
長年にわたり格別のご厚誼を賜り、心より御礼申し上げます。
このたび、年始のご挨拶方法を見直し、今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただくことといたしました。
これまで賜りました温かいお心遣いに、改めて深く感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
長年のお付き合いがある取引先や、丁寧な表現が必要な相手に適しています。
文例3:取引先に短く伝える文章
これまで年賀状を通じて温かいお心遣いを賜り、誠にありがとうございました。
今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきますが、引き続き変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
年末の挨拶メールに添える場合や、短い文章で伝えたい場合に使えます。
文例4:会社として年賀状を廃止する文章
平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
弊社では、業務運営およびご挨拶方法の見直しに伴い、今後は年賀状による新年のご挨拶を終了させていただくこととなりました。
これまでのご厚情に深く感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
会社方針として年賀状を廃止する場合の文例です。
会社名・送付終了時期・通知対象を確認して使用しましょう。
正式な書面形式やメール件名を含む案内文は、年賀状廃止の案内文テンプレ|取引先向け通知文とメール例で詳しく紹介しています。
上司への年賀状じまい文例4選
上司への年賀状じまいは、個人として年賀状のやり取りを終了する場合に使う文章です。
会社や部署で年賀状の送付方針が決まっている場合は、まずそのルールを確認しましょう。
文例5:上司へ丁寧に伝える文章
これまでご丁寧な年賀状を頂戴し、誠にありがとうございました。
恐縮ではございますが、今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきたく存じます。
日頃のご指導に心より感謝申し上げます。
引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
役職の高い上司や、長年お世話になっている上司に向いています。
文例6:直属の上司へ自然に伝える文章
日頃より温かいご指導をいただき、ありがとうございます。
勝手ながら、今後は年賀状でのご挨拶を控えさせていただくことにいたしました。
これまでのお心遣いに感謝申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
普段からやり取りがある直属の上司に使いやすい文章です。
文例7:退職後も交流が続く元上司への文章
在職中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
退職後も変わらぬお心遣いをいただき、心より感謝しております。
誠に勝手ながら、今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきたく存じます。
これからも変わらぬご厚誼を賜れましたら幸いです。
退職後も年賀状を交換している元上司に適しています。
文例8:上司への短い年賀状じまい
これまで年賀状を通じて温かいお心遣いをいただき、ありがとうございました。
今後は年賀状でのご挨拶を控えさせていただきますが、引き続きよろしくお願いいたします。
短くても、感謝と今後の関係継続が伝わる文章です。
ただし、職場の慣習や相手との関係によっては、年賀状じまいをあえて個別に通知しない方が自然な場合もあります。
さらに詳しい相手別文例は、上司への年賀状じまい|失礼にならない伝え方と文例をご覧ください。
社内・同僚・部署向けの年賀状じまい文例4選
社内の年賀状じまいは、社外向けほど堅い文章にする必要はありません。
同僚との個人的なやり取りを終了する場合と、部署として送付を終了する場合では、文章の主語を分けましょう。
文例9:同僚に自然に伝える文章
これまで毎年、年賀状をありがとうございました。
今後は年賀状でのご挨拶を控えようと思っています。
これからも職場では変わらずよろしくお願いします。
親しい同僚に使いやすい、柔らかい文章です。
文例10:先輩社員に丁寧に伝える文章
これまで年始のご挨拶をさせていただき、ありがとうございました。
勝手ながら、今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきたく存じます。
日頃のお心遣いに感謝しております。
引き続きよろしくお願いいたします。
先輩社員など、一定の丁寧さを保ちたい相手に向いています。
文例11:部署内でまとめて通知する文章
皆さま
日頃よりお世話になっております。
当部署では、年末年始のご挨拶方法を見直し、今後は部署としての年賀状送付を終了することとなりました。
これまでのお心遣いに感謝申し上げます。
引き続き業務を通じて良好な関係を築いてまいりたいと存じます。
今後ともよろしくお願いいたします。
部署単位での方針が正式に決まっている場合に使用します。
文例12:後輩や親しい社員に伝える短文
これまで年賀状をありがとう。
これからは年賀状での挨拶を控えることにしました。
今後も変わらずよろしくお願いします。
親しい同僚や後輩に、堅苦しくならずに伝えたい場合の文例です。
社内での立場別の文例は、社内向け年賀状じまい文例|同僚・部署に自然に伝える方法で紹介しています。
顧客・ユーザー向けの年賀状じまい文例4選
顧客向けの年賀状じまいでは、これまでの利用や愛顧に感謝を伝えることが大切です。
店舗・サービス業・オンライン事業など、顧客との関係に合った文章を選びましょう。
文例13:店舗・サービス業向け
平素より当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、年始のご挨拶方法を見直し、今後は年賀状の送付を控えさせていただくこととなりました。
これまでのご愛顧に心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご利用のほど、よろしくお願い申し上げます。
美容室・小売店・各種サービス業などで使いやすい文章です。
文例14:ECサイト・オンラインサービス向け
日頃より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
弊社では、ご案内方法の見直しに伴い、今後は年賀状による新年のご挨拶を終了させていただくこととなりました。
これまでのお心遣いに深く感謝申し上げます。
今後もサービスの充実に努めてまいりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
オンラインサービスなどで、顧客への挨拶方法を変更する場合に向いています。
文例15:長年の顧客に向けた丁寧な文章
長年にわたり格別のご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。
誠に勝手ながら、今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただくことといたしました。
これまでの温かいお心遣いに、改めて感謝申し上げます。
今後とも末永くお付き合いいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
長年の顧客との関係を大切にしたい場合に適しています。
文例16:顧客への短い案内文
いつもご利用いただき、誠にありがとうございます。
今後は年賀状によるご挨拶を終了させていただきます。
これまでのご愛顧に心より感謝申し上げます。
引き続きよろしくお願いいたします。
顧客向けメールや案内文の一部として使いやすい短文です。
より詳しい業種別の文例は、顧客・ユーザー向け年賀状じまい通知文をご覧ください。
短文・メール・最後の年賀状・寒中見舞いの文例4選
年賀状じまいは、長い案内文だけでなく、メールや最後の年賀状に短く添える方法もあります。
伝える媒体と時期に合わせて文章を選びましょう。
文例17:一言で伝える短文
これまでのご厚情に深く感謝申し上げます。
今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきますが、引き続きよろしくお願い申し上げます。
限られたスペースに記載する場合に適しています。
ただし、正式な企業通知では、必要に応じて開始時期や会社名などを補いましょう。
文例18:ビジネスメールで伝える文章
件名:年賀状によるご挨拶終了のお知らせ
株式会社〇〇
〇〇様
いつも大変お世話になっております。
このたび、年始のご挨拶方法の見直しに伴い、今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただくこととなりました。
これまでのお心遣いに心より感謝申し上げます。
今後も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
株式会社△△
〇〇
会社として送る場合は、担当者個人の判断ではなく、企業方針であることが分かるようにしましょう。
文例19:今回を最後の年賀状にする場合
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
誠に勝手ながら、今回をもちまして年賀状によるご挨拶を終了させていただくことといたしました。
これまでの温かいお心遣いに心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
この文例は、実際に送る今回の年賀状を最後にする場合に使用します。
すでに送付を終了した場合は、別の通知方法を選びましょう。
文例20:寒中見舞いで伝える文章
寒中お見舞い申し上げます。
寒さ厳しき折、皆さまにはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、今後は年賀状による新年のご挨拶を控えさせていただくことといたしました。
これまでのご厚情に心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
寒中見舞いは、一般的に松の内が明けてから立春の前までに送ります。松の内の期間には地域差があるため注意しましょう。
詳しい書き方は、年賀状じまいを寒中見舞いで伝える方法と文例20選も参考にしてください。
年賀状じまいの文例を選ぶ際の注意点
年賀状じまいでは、丁寧な言葉を使うだけでなく、文章の内容が自分の状況と合っていることが重要です。
特に次の点を確認しましょう。
個人の判断と会社方針を混同しない
個人的に年賀状を終了する場合と、企業全体で廃止する場合では、文章の主語が異なります。
個人の判断であれば「私事ではございますが」などの表現を使うこともできます。
一方、会社方針であれば「弊社では」「当社では」と明記し、取引先に誤解を与えないようにしましょう。
会社の承認を得ず、企業全体が廃止するような文章を送ることは避ける必要があります。
年賀状の終了時期を明確にする
「本年より」「本年をもちまして」「来年から」は、それぞれ意味が異なります。
| 表現 | 主な意味 |
|---|---|
| 本年より | 今年から年賀状の送付を終了する |
| 今回をもちまして | 今回の年賀状を最後にする |
| 次回の年始より | 次の年始から送付しない |
| 今後は | 将来にわたり送付を終了する |
相手がいつから年賀状を送らなくなるのか理解できるよう、必要に応じて具体的な年を入れましょう。
年賀状の習慣を否定しない
「年賀状は時代遅れなのでやめます」
このような文章は、年賀状を大切にしている相手に不快感を与える可能性があります。
自社の方針や個人の事情を簡潔に伝える方が適切です。
一方的な宣言だけにしない
「今後一切年賀状は出しません」
このような表現は、強い印象を与える場合があります。
「今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきます」
と表現し、これまでの感謝を添えましょう。
理由を詳しく説明しすぎない
年賀状をやめる理由として、業務負担や生活事情などを細かく説明する必要はありません。
理由を伝える場合は、相手との関係や実際の事情に合った説明を簡潔に添えましょう。
企業向けの理由の選び方は、年賀状じまいの理由一覧|自然で角が立たない理由テンプレで詳しく解説しています。
年賀状じまいの文例に関するよくある質問
Q. ビジネスで年賀状じまいをするのは失礼ですか?
年賀状じまいそのものが必ずしも失礼になるわけではありません。
ただし、取引先や上司との関係に配慮し、感謝と今後の関係継続を伝えることが重要です。
Q. 「年賀状じまい」という言葉を通知文に入れてもよいですか?
入れても問題ありませんが、正式な企業通知では「年賀状によるご挨拶終了のお知らせ」などの表現が分かりやすい場合があります。
相手や通知方法に合わせて選びましょう。
Q. 上司への年賀状じまいは短文でも大丈夫ですか?
短文でも感謝と終了の意思が伝われば、必ずしも失礼ではありません。
ただし、日頃の関係や職場の慣習に合わせて丁寧さを調整しましょう。
Q. 理由を書かずに年賀状じまいを伝えてもよいですか?
理由を必ず書く必要はありません。
感謝・送付終了・今後の関係が伝わる文章であれば、十分な場合もあります。
Q. 年賀状じまいをメールで伝えてもよいですか?
メールで伝えることが必ず失礼になるわけではありません。
日頃からメールでやり取りしている取引先なら、自然な方法となる場合があります。
重要な取引先には、個別連絡や正式な案内状も検討しましょう。
Q. 企業の年賀状じまいはいつ伝えるのがよいですか?
翌年からの廃止方針が決まっている場合は、相手が年賀状を準備する前に知らせる方法があります。
10月〜11月頃の事前通知が一つの目安ですが、会社の決定時期や取引先との関係によって判断しましょう。
詳しくは年賀状じまいの時期|企業・ビジネス向けの通知タイミングで解説しています。
Q. 年賀状じまいを伝えた後に年賀状が届いたらどうしますか?
必ず年賀状で返す必要はありません。
相手との関係に応じて、メールや寒中見舞いなどでお礼を伝える方法があります。
相手の厚意に配慮し、会社の方針や個人の判断に沿って対応しましょう。
まとめ|年賀状じまいの文例は相手と状況に合わせて選ぶ
ビジネスの年賀状じまいでは、誰に、いつ、どのような立場で伝えるかによって適切な文章が変わります。
基本となるのは、次の3点です。
- これまでの感謝を伝える
- 年賀状を終了することを明確にする
- 今後の関係継続を丁寧に伝える
取引先には礼節を重視した文章、上司には感謝と敬意を込めた文章、同僚には自然な表現、顧客にはこれまでの愛顧へのお礼を中心にした文章が適しています。
また、個人の判断なのか、会社の正式な方針なのかも区別しましょう。
年賀状じまいは、これまでのお付き合いを終えるという意味ではありません。
今回の20文例を参考に、相手との関係に合った文章を選び、失礼のない形で新年の挨拶方法を見直していきましょう。
